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生産管理とは?工程管理との違いや、生産管理を行う目的を解説します!2021.12.10

製造業において重要視されている「生産管理」とは、製造現場だけのものではありません。生産活動に関わるすべての工程について、コストの最適化や品質の維持などを目的とする幅広い業務を含んだ管理のことを指します。本記事では、この「生産管理」の業務や課題、効率化のための改善ポイントについてご紹介します。

 

【目次】

  1. 1.製造業における生産管理とは?
    • 生産管理とは?
    • 生産管理業務の内容とは?
    • 中小製造業が抱える生産管理の課題
  2. 2.生産管理の目的
    • 生産管理の目的とは?
    • QCDの最適化とは?
    • 生産管理担当者が持つべき視点とは?
  3. 3.部門別に考える生産管理とは?
    • 生産管理と工程管理の違いとは?
    • 部門別に考える生産管理
  4. 4.生産管理を効率化する方法
    • 生産管理の業務改善ポイント
    • 生産管理による業務の最適化
    • PDCAサイクル
  5. 5.生産管理システム導入によるメリット
    • 生産管理システムとは?
    • 生産管理システムの主な機能
    • 一元管理による業務の「見える化・見せる化」
    • コスト削減
  6. 6.生産管理システム導入での成功事例の紹介
    • 問題の早期発見による「購買最適化・原価低減」の実現
    • 原価割れ物件8割削減、技術部から工場まで日程計画で一元管理
    • 負荷の見える化による、社員の意識と行動の変化
    • 生産管理システム『TECHS-BK』のデータ活用で、本当の生産管理を実現

1.生産管理とは?

生産管理とは?

製造業において「生産管理」とは、受注や仕掛状況を把握しつつ、材料の調達や製造工程など、生産計画に基づいた業務全般を管理することを指します。「どの図面(製品)を、いつまでに、いくつ製造すべきなのか」という生産計画において、資材調達や在庫管理、納品予定などの業務全般を管理する必要があります。しかし、多くの製造業において、工程や業務フローの複雑化により、具体的にどのように管理すればよいのか業務課題に上がる企業も多いのではないでしょうか。
生産管理というと、工場などの生産現場に特化したイメージですが、部門間の協力や生産管理を行う目的を理解して共有するが重要となります。もし、生産管理の担当になった場合、生産管理システムを導入するだけでなく、見えない課題を解決するためにも、自社の業務全般をよく理解する必要があります。販売計画や生産スケジュールだけでなく、自社の調整役としての仕事も求められるのです。

生産管理業務の内容とは?

ここでは、生産管理とはどのような業務を指すのか、具体的な例をご紹介します。

・受注管理(需要予測)
生産計画を行う上で、まず取り掛かるのが顧客からの受注情報を管理し、加工図面などの注文内容を把握する受注管理です。受注元の顧客(得意先)や、製品情報、数量、納期といった生産計画を行う上で必要な情報を整理する必要があります。受注や内示などの情報や納品予定から製作予定数やスケジュールを組み立てる必要があるため、業務の入り口として情報整理し、社内での共有が重要です。主に営業や事務所で管理する「受注情報」が、製造部門と上手く共有できていない場合、生産計画に大きく影響してしまいます。
・生産計画
生産計画では、「どの製品(図面)を、いつまでに、いくつ製造する」といった生産計画とスケジュール管理を行います。ここでは、受注管理で得た「製品、数量、納期」といった情報に加え、仕掛状況を把握し、計画通りに出荷できるよう最適なスケジュール調整が求められます。企業によっては、受注生産や見込み生産と生産方法が異なりますが、工場内の負荷や資材などの状況を的確に把握し、納期遅れの防止や、生産性の向上などを実現するためにも、重要な管理とも言えます。
・購買、調達
次に、製品を加工する際に必要なのが、部品や材料などの調達作業です。主に、購買や調達部門にて発注手配を行うことが多いですが、生産計画や納期を考慮し、次工程に影響が出ないよう最適なタイミングで手配を行う必要があります。また、購買計画だけでなく、在庫管理も同様に適切な在庫数を保有することで、製造現場へ原材料を供給し、製造工程を止めることなく手配することが重要です。
・工程管理
工程管理では、生産計画で立てたスケジュールを順守できるよう、加工工程ごとに作業手順を指示し、進捗や工程納期を把握します。多くの製造現場では、作業指示書を図面と一緒に印刷し、加工工程の流れの確認や実績登録などに使用している企業も多いのではないでしょうか。また、ただ手順を確認するだけでなく、各工程の進捗や設備の負荷状況などをリアルタイムで管理することで、最終納期を順守できるよう管理することが必要です。
・品質管理
そして「品質管理」も重要なとなります。製品の品質は、顧客の信頼にもつながるため、各工程が適切な手順で進んでいるかや、最終的な検査工程で十分な確認が必要です。検査工程だけでなく、不良品への対応や報告も含め、不良情報を共有し分析と改善活動を繰り返すことで品質を保つ環境を構築します。
・原価管理
製品の製造に必要な材料費や加工費などのコストを把握し、比較・分析を行う管理です。見積時の各原価項目ごとの予算と実績原価との比較や、過去実績からの分析、利益改善のための対策立案などを行う上で重要な情報減となります。企業を利益体質にするためにも、日々一つ一つの案件ごとに原価管理を行い、予実対比を意識したデータ分析も必要です。
中小製造業が抱える生産管理の課題

多くの業務に携わる生産管理だからこそ、多くの課題に向き合わなければなりません。新しいシステムが合わない、長年の管理体制を変えられないといった様々な声に流されるだけでなく、次のような自社の課題を明確にし、適切な対応が必要です。
 【製造業が抱える主な課題】

・工程進捗が把握できず、納期遅れが多発している。
・設備や担当者の負荷状況が見えない
・不良の発見が遅れ、次工程への影響が生じやすい
・現場判断での見込み生産が把握できていない
・見えない在庫が多く、実在庫とシステム上の在庫数が合わない
・材料や部品の手配漏れや発注ミスが多い
・案件ごとの原価管理、見積(予算)との予実対比ができていない
・担当者に依存している業務が多い
・手書きの日報管理から抜け出せない
・データ管理を行うにも作業員のスキルが不安、システムの機能を使いこなせていない

生産管理は専任の担当者や生産管理部門だけでは解決できない課題も多々あります、だからこそ部門間の連携をとり、企業で取り組む必要があるのです。

2.生産管理の目的

生産管理の目的とは?

まず、製造業において自社益を最大化させるために「QCD」の最適化が必要とされており、これが生産管理の目的とも言えます。製造業では、自社で製作した製品を販売し収益に繋げますが、その生産活動で利益を上げ、企業を安定的に継続する必要があります。つまり、生産活動を効率的に行い、お客様(顧客)に満足してもらえるサービスが提供できるよう、「品質(Q)・コスト(C)・納期(D)」の3つの要素を維持、向上することが重要なのです。

QCDの最適化とは?

QCDの維持は、企業の信頼にもつながるため、一つ一つを管理するだけでなく、「Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)」の段階を繰り返し、業務を継続的に改善する姿勢も必要です。QCDの3つの要素はどれも重要ですが、それぞれの要素が相互に関係しているため、一つを改善すると他の要素に課題が生じることも少なくありません。生産管理での改善が見込まれない場合、QCDの3つの要素を見直し、優先順位などを考慮することで、QCDのバランスを最適化することがポイントになります。では、QCDの要素について具体的に解説します。

①Quality(品質)
お客様(顧客)の満足に直結する「品質(Quality)」は、一般的に最も優先される要素とも言えます。また、製品の品質だけでなく、製品の品質基準を達成するためにも「作業」の品質にも注目する必要があります。そのためにも、作業の標準化や不良の早期発見、検査基準の設定など品質管理が求められるのです。
②Cost(コスト)