【開催レポート/BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業 見学会】株式会社フジワラテクノアート様 -未来を創造するDX-
2025年7月25日、株式会社フジワラテクノアート様(岡山県岡山市)にて見学会を開催しました。
本記事では、見学会の様子をご紹介します。
1933年創業のフジワラテクノアート様は、醸造機械・食品機械・バイオ関連機器等の設計・開発・製造・販売・据付及びプラントエンジニアリングを行う企業です。
醸造・食品業界における「職人の経験と勘」をデータ化し、高度な醸造プロセスを構築することで、高い再現性とお客様が思い描く品質の実現をサポートしています。
DXをはじめとする取り組みは高く評価され、経済産業省 DXセレクション2023において「グランプリ」を受賞するなど、注目を集めています。
今回の見学会では、フジワラテクノアート様のDXの取り組みをご紹介いただくとともに、その中でテクノアが提供するソリューションの活用事例についてもご説明いただきました。
※従業員数は2025年4月21日時点
見学会の内容
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見学会前半の講演では、フジワラテクノアート様のDXの取り組みをご紹介いただき、続いて『BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業』や『TECHS-S』の導入事例についてインタビュー形式でご説明いただきました。
①『DX推進委員会』の取り組み
フジワラテクノアート様では、2050年ビジョンの実現に向けて部門を横断した4つの委員会を立ち上げ、その一つとして『DX推進委員会』を設置しました。
まずは、現状業務の棚卸しと課題の洗い出しから着手し、業務プロセスフロー図を作成することで、約100項目に及ぶ課題を可視化しました。
委員会発足以前は、多くの業務が紙やExcelベースで運用されており、デジタル化は限定的な状況でしたが、ビジョン実現の観点から課題の優先順位を明確にし、段階的にDX化を推進しています。
なお、委員会のメンバーはいずれもITの専門家ではありませんが、多様性を尊重する組織風土と、自ら学び成長する姿勢により、着実にDXの取り組みを進めています。
②『BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業』事例インタビュー
導入前は、発注書発行、FAX対応、仕入先とのコミュニケーションミスによる手戻り等が発生していました。
しかし、システム導入によりオンライン上でのやり取りが可能になり、認識のズレを防止することで、調達業務において月400時間もの工数削減を実現しました。
電子化・リモート化の流れにも後押しされ、取引先と協力しながら運用体制を構築。導入当初こそ問い合わせが多かったものの、現在は安定的に運用されています。
③『TECHS-S』 事例インタビュー
導入前は、原価や進捗の見える化がされておらず、作業指示も曖昧なため、工数管理に課題がありました。
しかし『TECHS-S』の導入により、原価や実績の可視化が可能となり、生産管理の精度が大きく向上しました。
特に、「過去実績の検索が容易になったこと」や「原価・進捗情報を全社で共有できるようになった点」で効果を実感されています。
また、帳票作成オプション『EUC Tool』により、導入前と同じレイアウトで帳票を作成できるため、現場の抵抗感を軽減し、スムーズなシステム移行を実現しました。
工場見学
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工場見学では、現場ご担当の方に工場内をご案内いただきました。
社屋を回りながら、大型モニターで製造の様子を映した動画をご覧いただく場面もあり、その日の現場を見て回るだけでは把握しづらい部分についても、丁寧にご説明いただきました。
なお、この大型モニターは日頃からデジタルサイネージとして活用されており、社員向けの情報共有にも役立てられています。
参加者の声
参加者の状況
参加目的
・社内業務のデジタル化を推進するための情報収集。
・以前よりフジワラテクノアート様に興味があり、ぜひ工場を見学したかった。
・TECHSをどのように活用しているのか学ぶため。
・自身の業務において新たな発見ができないかと考えたため。
参加者の感想
・どのようにシステムを導入したのか、取り組み方や苦労した所をお聞きできたのが一番良かったです。社内でもプロジェクトチームを作れたらと思いました。
・情報発信として、社内掲示板にモニターを活用していたところが良いと思いました。特に、常にパソコンの前に居ない現場作業者には良いと感じました。
・BtoBシステムの導入について生の使用感を聞けたので、弊社の現状と比較検討できました。
・工場の物の置き方や表示など参考になりました。
まとめ
見学会では18社35名と多くのお客様にお越しいただき、フジワラテクノアート様の製造業DXの取り組みを学ぶことができました。
DXの取り組みはもちろんのこと、工場の5Sの観点からも好評の声が多く寄せられ、実りある見学会となりました。
工場見学の後は、2018年に開設された食堂にて質疑応答と懇親会を実施し、参加者同士の活発な意見交換が行われました。
見学会の準備から当日のご案内までご対応をいただきましたフジワラテクノアート様、そしてご参加いただきました企業の皆様に、心より御礼申し上げます。