改善提案制度のキモは受け入れる側の努力かもしれませんよ《先義後利》

著者:榊原 由佳(さかきばら ゆか) 改善提案制度のキモは受け入れる側の努力かもしれませんよ《先義後利》        
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榊原 由佳(さかきばら ゆか) IT経営プロジェクト

中小企業診断士 2020年5月登録。

入社以来、中小製造業様向け生産管理ソフト「TECHS」の
カスタマーサポート部において、サポート業務に従事。
TECHSに関するお客様からの様々な問い合わせやトラブルの対応を行い、
システムの安定稼働を通して、業務改善を支援しています。

皆様の会社には改善提案制度はありますか。
一般的に改善提案制度は、仕事の方法や社内の環境について、
社内で広く改善提案を募集することで、社員主導で改善を行っていく制度です。

社員のモチベーションを向上しつつ、変化に合わせて業務改善などを行えることがメリットですが、
実際は、改善提案制度はあるものの、思ったように提案がされない、というお話もよく聞きます。

それでは、社員からの積極的な提案を促すためにはどうしたらよいでしょうか。

1.改善提案制度のポイント

問題を発見し、改善を考えるのは提案する側ですが、案を出してもらうには、
受け入れる側に努力が必要です。
まずは、提出しやすい制度・仕組みを構築すること、
そして、提出しやすい雰囲気やモチベーションの維持を図ることです。

提案を思いついても、提案書の作成や提出方法が煩雑な場合、
なかなか「提出」という行動にはつながりません。
提案書はシンプルに、提出方法は気軽に行える方法を採用します。

また、提案する側が、「高いレベルのものを求められている」と感じていると、
提案する事へのハードルが高くなります。
そして、提案しても採用・非採用のリアクションがないとモチベーションが下がってしまいます。

提案を受け入れる側は、レベルを問わず、提出された案はすべて平等に検討して、
早めに採用・非採用のリアクションをすることが大切です。
リアクションはイコール実行である必要はありません。すぐに実行や判断できない場合はその旨を通知します。
また、非採用の場合、その理由と提案に対する感謝の意を伝えるとモチベーションの維持につながります。

2.テクノアでの取り組み

当社の場合、改善提案書は主に「問題点」「改善提案」「効果」の3点を簡潔に記載する形式となっています。
また、提出はグループウェアを使用して行われ、全社員に提案内容が共有されます。
提案されると、社長が出席する会議で審議され、リアクションは遅くも1週間以内になされます。
たとえ提案が採用されなくても、すぐに向き合ってもらい、リアクションがあると嬉しいものです。

改善提案制度は、提案を受け入れる側がただ提案を待っているだけでは成り立ちません。
社員から提案がされやすいよう仕組みを工夫したり、受け入れる側が働きかけて、
モチベーションの維持を図ることが大切です。

提案を受け入れる側が積極的に向き合って、会社一丸となって制度を盛り上げていきたいですね。

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