人材確保のためのITツール活用《先義後利》

著者:井上 創(いのうえ つくる) 人材確保のためのITツール活用《先義後利》        
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井上 創(いのうえ つくる) TECHS事業部 ソリューションサービス部

大手鉄鋼メーカーでの生産技術エンジニアを経て、経営コンサルタントとして多くの企業様の経営改善を行ってきました。

エンジニア時代に、仕入先であった中小製造業様が日々経営に悩まれている姿を目の当たりにし、「将来少しでもお手伝いできれば」と考え、中小企業診断士の勉強を始めました。

こんにちは、井上創と申します。
今年の5月に、中小企業診断士として正式に登録されました。

今回から、私も「中小企業診断士コラム 先義後利」の連載を担当させていただきます。

本記事は、

最近、従業員のモチベーションが低い。積極性がない。離職者が多く、新規人材も採用できない。

という悩みを持つ、中小製造業経営者様向けです。

私は、これまで生産技術エンジニアとして、そして経営コンサルタントとして、多くの企業様と関わってきました。

その中で、社員のモチベーションが高く、人材を十分に確保できている会社は、「ITツール」をうまく活用しているように思います。

そこで今回は、人材不足を解消するための「ITツール」についてご紹介します。

1.人材不足は製造業全体の課題

下記の調査の通り、「人手不足」は、中小企業だけでなく、大企業も含めた製造業全体の課題となっており、約70%のものづくり企業が経営課題と捉えています。

ものづくり人材の過不足状況

※図:「2020年版ものづくり白書」(経済産業省)P.145より抜粋

 

また、同調査によれば、ものづくり企業が特に重点的に採用したい人材のタイプは、”生産工程全般を担当でき、試作・開発・設計に参加できる人”、” 多くの機械を受け持つ「多台持ち」や複数の工程を担当できる「多工程持ち」”といった「総合力のある人材」であることがわかります。

重点的に採用したいと考える人材

 

※図:「2020年版ものづくり白書」(経済産業省)P.145より抜粋

2.人材確保のための従業員満足度(モチベーション)の向上

人材不足を解消するためには、従業員の満足度向上=モチベーションアップを図り、人材流出を防ぐことが非常に重要です。

モチベーションを高く保てなければ、せっかく人材を新規採用してもすぐ辞めてしまいますし、従業員の離職率も高くなってしまいます。特に、中小製造業では、社員に技術やノウハウが蓄積していることが多く、ベテラン社員に長く働いてもらうことは事業を継続していくためにも非常に重要です。

また先述の通り、人材確保は業界全体の課題なので、どの企業も人材を求めており、会社への満足度が低ければ、他社への転職リスクも高まります。
そこで今回は、手軽に始められる、従業員満足度(モチベーション)を向上させるためのITツールをご紹介します。

3.モチベーション管理のためのITツール

最近では、従業員のモチベーション管理を行うITツールが各社から提供されています。
例えば、私が以前利用したことのあるモチベーション管理ソフトでは、従業員が簡単なアンケートに答えるだけで、「満足度」だけでなく、会社に何を求めているかという「期待度」も数値化することができます。
その数値をもとに具体的な目標設定を行い、サービス側が過去の成功事例から最適な改善計画を推奨してくれるので、非常に効率的に従業員の満足度を高めることが可能です。
またアンケートの中で、現場社員が「公平な評価がされていない」と考えていることがわかったら、弊社の「TECHSシリーズ」を用いて、作業・原価実績を正確に収集し、数値を用いて公平に評価することでモチベーションを高める、といった使い方も可能です。
飲みニケーションや社外交流といった従来型の方法ではなく、現在はITツールによって経営課題が解決可能です。
最近のITツールは、月額料で低額から使えるものも多く、導入のハードルは年々下がっています。もし気になっているITサービスがあれば、この機会に是非チェックしてみてはいかがでしょうか。

4.まとめ

本記事をまとめると、

✓製造業において、人材確保は喫緊の課題である
✓ITツールによって、従業員の満足度(モチベーション)を高め、人材不足を防止することができる
✓ITツールは、月額で低額から利用できるものが多い

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