工場設備の稼働実績について
著者:石神 洋平(いしがみ ようへい)テクノア入社以来、営業として多くの中小企業様に生産管理システム「TECHS」シリーズを提案しております。
お客様の課題に寄り添い、解決の糸口を提案いたします。
皆様こんにちは。石神 洋平と申します。
私は営業として日々中小製造業様へご訪問し、課題解決に勤しんでおります。
今回、その中からよく耳にする課題の1つである「工場設備の稼働実績」についてお話させていただきます。
1.機械の実績収集の必要性
現場では多くの機械が稼働しており、安定して稼働している機械、そうでない機械と様々です。
当然、安定稼働していることが望ましいのですが、短納期であったり、精密な加工を行っている中で設備の稼働状況を確認すること、とりわけ安定稼働していない機械の原因を探ることは困難と思われます。
中には、現場から毎日多忙の声を耳にするが、いざ工場に目をやると停止している機械が何台かある、といったこともあります。
安定した設備の稼働は、短納期案件の受注・加工の内製化・設備の減価償却の面からみても非常に重要な事項ですが、なかなか思うようにいかないのが現状です。
2.実績収集の壁
昨今、設備に稼働実績が取れる仕組みが内包されているものが標準になりつつあります。
しかし、メーカーによって方式が様々であり、工場にある全ての機械の情報を一目で把握する、ということが非常に困難な状況です。また、検討に踏み出そうとしても設備投資に多額の資金が必要となるため、費用対効果の面で提供者と使用者の間にギャップがあることが散見されます。
さらに、仮に導入に踏み切ったとして、それが上手くいくのか?本当に利益につながるのか?という懸念もあるかと思います。
3.解決の方法
解決に関しては3つに分けて説明していきます。
(1)情報の収集
技術の進歩により、AIやIoTの分野は革新的に成長しております。
一昔前であれば、多額の投資をしなくては現実味を帯びなかった仕組みが、今では比較的安価に構築できる時代になっています。まずは、そのような情報をきちんと収集することです。
各地で開催される展示会にて情報収集するのも良いかと思います。
(2)情報の見える化
蓄積された情報は、一部の従業員だけが閲覧するのではなく、現場に大型モニタなどを設置して開示することで全ての従業員の意識に働きかけ、モチベーションの向上を狙っていきます。設備投資による効果の違いを導入前と後で体感できるように工夫します。
(3)自社の取組みを公開する
少し気が引けるかもしれませんが、私の経験上、ITを効果的に活用されている会社様は「隠す」のではなく「見せる」というところに共通点があるように感じます。
言うまでもありませんが、すべての事柄に100%の成功はありません。そのうえで、自社の取り組みをホームページやSNS等に公開し、トライアンドエラーを繰り返すことが成功への近道だと思います。
令和の時代は「共有」がキーワードになっていますので、こういったところから変化をつけてみるのは如何でしょうか。