製番管理とは?MRPや追番管理との違いや特徴、メリット、デメリット

著者:ものづくりコラム運営 製番管理とは?MRPや追番管理との違いや特徴、メリット、デメリット

製番管理とは、受注単位に製番を割り当てて管理を行うもので、生産管理の方式の一つです。製番管理には、受注ごとの個別の要求に対して柔軟に対応しやすいなどのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。本記事では、製造業が製番管理において押さえておくべきこれらの基本的な知識について、わかりやすく解説します。あわせて、おすすめのシステム・サービスを2つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.製番管理の基礎知識

はじめに、製番管理について押さえておくべき基本的な知識について解説します。

製番管理とは

製番管理とは、受注単位(ロット)に製番を割り当てて管理する生産管理の方式の1つです。製番とは製品を管理するために割り当てる番号(製造番号)を指し、製番そのものを製番管理と呼ぶこともあります。製番は受注単位で管理できることから、個別受注生産や多品種少量生産に適しているという特徴があります。

製番管理とMRPの違い

製番管理と似た生産管理のかた手法には、MRP(Manufacturing Resource Planning)があります。MRPは資材所要計画の意味であり、製造に必要なものを必要なときに必要な分だけ調達する生産管理の手法です。製番管理とMRPは、在庫の割り当て方法に違いがあります。受注ごとに製番を付与するのが製番管理です。生産や購買の手配はすべて製番付きとなり、結果として在庫にも同じ製番が付与されます。同じ品番でも、異なる製番のものは使用できません。一方でMRPは、品番が同じならどれを使用しても構わないのです。

同じ製品を大量に生産する見込み生産ではMRPが適しています。受注してから生産を開始する受注生産に適しているのは、製番管理です。

<製番管理とMRPの違い>

比較項目 製番管理 MRP
管理の方法 受注ごとに付与した製番単位で管理 受注は関係なく品番単位でまとめて管理
原価の把握 受注単位の製品原価を把握しやすい 受注単位の製品原価を把握しにくい
在庫の管理 受注後に生産するため在庫を抱えない 在庫を共有することで短期納品がしやすい
実施の手段 小規模なら手作業やExcelで実施可能 システム導入が必要

 

製番管理と追番管理の違い

製番管理と混同しやすい用語が、追番管理です。製番管理と追番管理では、管理する単位が異なります。製番管理は受注ごとの製番単位で管理しますが、追番管理は追番単位で管理する点が特徴です。追番とは、製品の完成数量の計画や実績の累計を示す数値を指します。追番管理では、生産計画と実績の差から、製造実績や進捗状況を把握します。

2.製番管理のメリットとデメリット

次に、製番管理の3つのメリットと2つのデメリットについて解説します。

製番管理のメリット

一つ目のメリットは、受注ごとの個別の要求に対して製番管理が柔軟に対応しやすいという点です。納期や設計の変更などがあった場合にも、状況把握と対応がスムーズに行えます。これは、各受注に対して製造工程や作業進捗、部品や材料などの情報が製番に紐づいているためです。このことから、品質や計画に関する現状を把握しやすく、調整もスムーズに行えます。

二つ目のメリットは、製番単位での原価管理がしやすい点です。これは、受注案件ごとに製番によって製造工程や手配状況を追えるためです。具体的には、製番単位での原価算出や見積もりで立てた予算との比較などが挙げられます。

三つ目は、在庫リスクを抑えやすいという点です。受注後に必要な分だけ部品を発注するため、基本的には在庫を抱えにくくなります。ただし、依頼内容の変更などにより過不足が発生するケースもあるため注意が必要です。

製番管理のデメリット

一つ目のデメリットは、在庫の割り当てに融通が利かない点です。製番管理では他製品の部品の一時的な流用などが難しく、部品の品切れや過剰在庫などが起こりやすくなります。また、もし他の製品で同じ部品が使用されることになっても、部品は別々に管理されているため流用がしにくいのです。ただし、融通の利いた在庫の割り当てが必ずしも正しい運用とは限りません。なぜなら、在庫の持ちすぎや管理不足によって、誤った払い戻しなどを起こすリスクがあるためです。

二つ目のデメリットは、同一図番で複数の製番に分かれる場合、調達の手間が生じやすい点です。まとめて発注した際や受け入れの際には、発注などの部品調達で割り振りに注意する必要があります。

3.製番管理方式で生産管理ができるシステム・サービス

ここからは、製番管理方式で生産管理ができるシステム・サービス「TECS-S NOA(テックス・エス ノア)」と「TECS-S BK(テックス・エス ビーケー)について解説します。

個別受注生産に特化したクラウド対応型生産管理システム『TECHS-S NOA』

TECHS-S NOAは、個別受注生産に特化した、クラウド対応の生産管理システムです。クラウド環境で利用できることから、短期間でサービスの利用が開始できます。利用料はサブスクリプションモデルのため、導入コストを抑えたシステム利用が可能です。

生産管理システムとして、次のような特長があります。

● 部品マスタなどの事前登録なしで運用可能
● CADやExcelから部品表データを取り込める、
● 転記作業の事務工数を削減
● 仕掛中の原価と完成時予測原価をリアルタイムに把握
● ユーザーが利用できるデータ抽出&帳票レイアウトツール(EUC Tool)を標準装備
● Webブラウザ対応で操作が簡単、複数の画面を並べて表示も可能

TECHS-S NOAの導入によってOA(オフィスオートメーション)効果進捗・納期管理の強化と原価低減効果、利益体質への改善と継続効果などが期待できます。
TECH-S NOAについて、詳しくは詳細ページからカタログ資料を無料でダウンロードしてご覧ください。

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多品種少量型 部品加工業様向け生産管理システム『TECHS-BK』

TECHS-BKは、TECS-Sと同等の機能を持ちながら、多品種少量型の部品加工業向けに開発された、中小企業のための生産管理システムです。次のような機能があります。

● 受注から生産、売上までの一元管理
● 品番マスタ登録なしでの運用
● リアルタイムの進捗状況把握
● 得意先からの受注データ取り込み
● 商品の図面参照機能
● 先行製番にも対応

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製番管理の導入には生産管理システムの活用を

日本固有の生産方式で、古くから存在する製番管理。多数のメリットもありますが、デメリットも存在します。最適化を行って製番管理を導入するためには、ある程度のスキルやノウハウが必要です。また、製番管理に対応したシステム・サービスの導入も不可欠であるといえます。

本記事では、製番管理をサポートするおすすめの生産管理システムとして、個別受注型製造業に特化したクラウド対応の生産管理システム「TECHS-S NOA(テックス・エス ノア)」と多品種少量型 部品加工業向け生産管理システム「TECHS-BK(テックス・ビーケー)」の2つをご紹介しました。生産管理システムの比較検討時は、これらのシステムを活用して、製番管理の導入を実現させてください。

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