見える化の第一歩!数字と仲良くなる考え方《先義後利》

著者:佐々木 靜(ささき しずか) 見える化の第一歩!数字と仲良くなる考え方《先義後利》        
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佐々木 靜(ささき しずか) プラットフォーム事業部

入社から7年間、TECHSの運用指導を担当しておりました。
ユーザー様に様々なことを教えていただき、仕事の楽しさを実感。
このご恩を返すため、中小製造業様のお役に立つためには?と考え、中小企業診断士を志しました。
システムをきっかけに、現場と経営をつなぎ、中小製造業様にもっと元気になっていただくために活動中です。

こんにちは。株式会社テクノアの佐々木です。
製造現場でも「見える化が大事!」とよく言われますよね。見える化の代表格に数値管理がありますが、数字に苦手意識がある方も多いのではないでしょうか?
今回は数字に対する苦手意識がある方に、数字が身近になる考え方をお伝えしたいと思います。

1.数字にはいろいろな顔がある

私は子供のころから算数が好きでした。私にとって数字は「魔法の言語」です。
四則演算のようなシンプルなルールでいろんなことが表現できる、とても面白いツールなのですが…数字が得意ではない方は「計算が苦手」「公式が覚えられない」という学生時代の苦い経験があるのかもしれません。
しかし、ビジネスにおける数字は、学生時代に習った数学とはちょっと違います。複雑な計算ができなくても、公式を覚えていなくても数字は役に立つのです。計算なしで数字を使うとはどういうことか、いくつか例を挙げてみます。

 

 

・OK/NGの判断基準になる
・変化していることに気付ける
・異常を発見する

製造業での例を挙げて解説します。

 

2.OK/NGの判断基準になる

例えば、部品の公差がこれに該当します。図面と完全に合った寸法で加工することは難しいかもしれません。
お客様から「少し大きくてもOK」と言われた場合、「少し」という言葉は人の感覚によって異なるため、困ることもあるでしょう。
この「基準」を決める数字が公差です。このように、最もシンプルな数字の使い方の一つは、OK/NGの判断をすることです。この場合、公差と実際の寸法を比較することができればいいだけなので、複雑な計算や公式は必要ありません。

 

3.変化していることに気付ける

あるマシンの生産量を毎日記録することで、生産量が減っているなどの変化を発見することができます。
ポイントは、数字から「良い」「悪い」を判断するのではなく、変化を認識することです。
「良い状態とはどのような数字か」「悪い状態とはどのような数字か」KPIなど目標を決めようと思うと、ハードルが高くなります。まずは何かが起こっていることを認識することが大切です。その後は、仮説を立てて検証することで対策を考えましょう。

 

4.異常を発見する

IoTなどを使って機械の稼働率の監視を行うことで、稼働率が大幅に低下している時間帯を発見することができます。
一定の稼働率の変化は日常的に起こるかもしれませんが、その中から特に稼働率が大幅に低下している時間帯に気付けば、改善すべき点を見つけることができます。このときは、数字の絶対値(程度)も重要になります。日常的な稼働率の変動と比較して、どの程度変化しているかを確認することが必要です。数値化されている場合はグラフを描いて視覚的に確認することも有効でしょう。

いかがでしたか?「数字」といっても、利用方法は様々です。複雑な計算や公式を使わなくても活用することができます。
私が長年経験してきた中小製造業の生産管理システム導入の際も、数字をどのように活用するかによって、どの程度細かくシステムに入力するかが決まるため、初めに使い方をイメージすることが大切でした。複雑に考えすぎず、シンプルな活用方法から考えてみてください。

 

5.まとめ

・複雑な計算や公式を使わなくても数字は役に立つ
・活用イメージに合わせて数値を収集しましょう

 

 

 

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