コラム

第23回 「人材不足対策のためのIT外注管理」 吉本 恵太2019.11.07

こんにちは。吉本です。

今回は、「人材不足対策としてのITによる外注管理の重要性」について説明します。

(1)人材不足対策としての外注活用

日々、様々な中小製造業様を訪問していますが、
どこに行っても「忙しい」「人材不足だ」という声を聞きます。

 

これは製造業だけではなく、現在の日本の大きな課題です。

その状況下にも関わらず、政府は「働き方改革」を進めており、
残業の抑制が求められています。

 

これに対応するために、各社様々な対策を進められています。
その中でも「外注活用」による対策は最も一般的で効果が出やすい対策です。

(2)外注先の確保が必要

外注とは、工程を社内で行わず、外部の業者に注文することです。
外注を選択する理由は、概ね下記の2つです。
 1.社内で対応できない工程である
 2.社内では納期に間に合わない

 

生産性は急激には改善しません。

残業を抑制しながら、負荷の高い時期を乗り越えるためには、
当然、外注を活用することになります。

 

しかし、それは外注先も同じ状況です。

急な外注依頼に対応できるかどうかは不明確です。

この状況を回避するためには、複数の外注先を確保しておくことが重要になります。

 

外注先を探す方法としては、以下のようなものがあります。
 ・インターネット検索(NC networkなどの工場検索サイト)
 ・中小企業支援機関での取引先紹介(商工会、商工会議所、よろず支援拠点など)
 ・展示会(機械要素技術展など)

(3)外注先の増加により外注管理の重要性が高まる

取引の長い外注先が数社程度であれば、暗黙のルールがあり、
明確な管理基準がなくても納期管理が行えます。

 

しかし、新しい外注先が多くなるほど、そうはいきません。

同じ加工内容でも、複数社の外注で対応可能な場合は、
どこの外注先に依頼したのか、人の記憶では把握しきれなくなります。

 

もちろん、外注したとしても得意先に対する納品の責任は受注者にあるため、
すべての工程管理が不可欠です。

外注管理は工程管理の一部なのです。

 

限られた人員で、受注量の増加に対応するためには、外注先を確保し、
外注を含む工程管理を正確に行うことが重要です。

(4)外注管理へのIT活用

TECHSはもちろんですが、多くの生産管理システムでは外注を含む工程管理が行えます。
しかし、「外注先が少ない」「外注への注文書をつくる時間がない」などの理由で、
外注の工程管理を省略して運用しているお客様もいらっしゃいます。

 

それでは、工程管理は正確に行えません。

ITによる工程管理は、自社のみでなく、
外注先の進捗・負荷も含めて管理してこそ最大限の効果を発揮します。

具体的には以下のような管理が必要です。

 

・進捗管理
外注への引渡日と納期を決定し、最新の進捗を管理します。
引渡日は前工程の納期でもあります。

これが不正確であれば、外注先も正確な納期が回答できません。

また、最新の回答納期を管理し外注先の納期遅れチェックも必要です。

 

・負荷管理
外注先ごとに負荷上限を設定し、常に上限を超えないよう依頼状況を管理します。
その際の注意点として、外注の負荷は発注数で評価することが難しいため、

上限は数量ではなく、発注金額で設定します。

 

例えば、この先2週間の納期に該当する発注金額を外注先ごとに集計し、
外注先の負荷上限を超えないことを確認します。

※評価期間は外注のリードタイムにより適切に設定が必要です。

 

 

以上のような管理は、ITを活用しなければ、
納期確認や金額集計に相当の手間がかかってしまいます。

 

貴社の外注先は十分に確保されていますか?

また、外注管理は十分に行えていますでしょうか?

 

外注先の確保もITによる外注管理も、今日明日でできるものではありません。

是非、この機会に自社の外注管理について見直ししてみてください。

 

 

 

氏名:吉本 恵太(よしもと けいた)
所属:(株)テクノア大阪支店 TECHS事業部 西日本顧客支援部
出身:香川県高松市
趣味:釣り・登山(軽めの)
性格:いつでも明るく。熱く。前向きに。

TECHSを導入いただいたお客様に運用指導を行う部門で、 西日本の管理者を務めさせていただいております。
TECHS顧客支援では、多くのTECHSユーザー様にお伺いします。そこで得た実際の改善事例や問題解決事例を、中小企業診断士らしく、理論的にわかり易くお伝えできればと思います。

(株)テクノア 古川