原価管理は組織で

著者:石丸 亨(いしまる とおる) 原価管理は組織で

はじめまして。TECHS事業部 カスタマイズ課の石丸 亨と申します。
テクノア入社後、生産管理システムの導入支援に携わり、現在はカスタマイズを担当しています。

今回は、原価管理についてお話させていただきます。
原価管理のお悩みは多岐に渡ると思いますが、今回は、「原価データを取り始めたけど、上手く活かせていない」「正しいデータが取れているか不安」といった事に焦点を当てたいと思います。
これらのお悩みの解決の糸口として、下記のポイントをおさえると原価管理の次の一歩に繋がるかもしれません。

1.予定原価の設定と見直し


実際原価と売価を比べてはいないでしょうか。

もちろん、どれだけ儲かったかも重要ですが、それは利益の管理になります。

また、売価の設定が現状と合っていない可能性もあります。

しっかり予定原価を設定し、予定原価と実際原価を比較、分析する事で、無駄や効率の改善へ繋げる事ができるでしょう。
さらに、材料費の変動や、設備の能力向上、製造技術・効率の向上などにより予定原価は変化するため、定期的な見直しも必要です。

2.原価の意識付け

現在の価格確認や価格交渉・相見積などをした上で仕入をする、工程順・加工条件の見直しや類似品を続けて加工する事で段取時間を削減など、効率を追求していかに作業時間を減らせるか常に試行錯誤する、といった意識を、働く従業員の皆様に持っていただく事も重要です。
せっかく分析で判明した無駄や非効率も、改善されなければ意味がありません。

改善後もさらなる改善を目指す、いわゆるPDCAサイクルを自発的に回せる状態になる事が一つの理想形です。

3.正確なデータ入力


原価管理を行うツールやシステムに、漏れなく正確に入力する必要があります。

中には、そういった入力が苦手な方もいらっしゃると思います。

ですが、そこは会社のため、引いてはご本人のためにもしっかりとしたフォローの上、データを収集していきましょう。
また、コストがかかりますが、普段の仕事の延長線上で自動に実績が取れるような仕組みの構築やシステムの導入なども手段の一つです。

以上、ポイントを挙げさせていただきました。
上記の通り、原価管理に限りませんが、何かを管理するためには組織ぐるみで実施しないと上手くいきません。

社員の皆様の心が一つになって活動できるよう、経営者様が常に旗を振り続ける事が重要になってきます。

そして会社全体で何かを成し遂げた先には、ご自身が思うよりずっとレベルアップした組織となっている事でしょう。

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石丸 亨(いしまる とおる) TECHS事業部 開発部

テクノア入社後、生産管理システムの導入支援に携わり、現在はカスタマイズを担当しています。

前職の製造業の経験も活かし、お客様の社員皆さまにお喜びいただけるようなIT利活用方法を提案いたします。