百聞は一見にしかず!企業訪問で学ぶ “いい会社”の空気
著者:佐々木 靜(ささき しずか)入社から7年間、TECHSの運用指導を担当しておりました。
ユーザー様に様々なことを教えていただき、仕事の楽しさを実感。
このご恩を返すため、中小製造業様のお役に立つためには?と考え、中小企業診断士を志しました。
システムをきっかけに、現場と経営をつなぎ、中小製造業様にもっと元気になっていただくために活動中です。
私は、中小企業診断士として、テクノアの社員として、縁があった企業や人々を幸せにするためには何ができるか、日々学び、考えることを心がけています。その中で、最も効果的な学びの方法の一つが、実際に“いい会社”を訪問し、その空気を肌で感じることです。
テクノアでは、研修の一環として、人を大切にする経営を実践する“いい会社”を見学させていただいています。今期は、愛知県にある装置製造業の西島株式会社様と、大阪府にある鋼材卸売業の株式会社天彦産業様の2社を訪問させていただきました。どちらも創業100年を超える素晴らしい企業です。
西島株式会社様は、「“一流の製品は一流の人格から”【一生元気、一生現役】」という経営理念をお持ちです。特筆すべきは定年がないという点です。社員は自分で仕事を辞める時期を決められますが、その分、責任を持って勤め上げることが求められます。人を大切にすることとは、優しいばかりではなく、厳しい側面もあることを学ばせていただきました。「西島イズム」とも言える価値観が全社に浸透している空気を感じ、だからこそ愛社精神を持ち、長く勤める方が多いのだと理解しました。
株式会社天彦産業様では「制度よりも風土」を重視し、「おたがいさま経営」を実践されています。その和やかな雰囲気を体験し、社員の方に「どうして御社はこんなに空気がいいのですか?」尋ねてみたのですが、ご本人たちは「当たり前のことをしている」という反応でした。この「当たり前」を皆が言語ではなく風土として共有できていることは、他社から見ると非常に模倣困難性が高く、強い会社だと感じました。
企業訪問には以下のような意義があると感じています。
・他社の経営手法を直接学べる
・企業の考え方や風土を肌で感じられる
・自社の経営を客観的に振り返る機会となる
企業訪問は、まさに「百聞は一見にしかず」を体現するものです。書籍やウェブサイトからは得られない生の情報と体験が、深い洞察をもたらしてくれます。これらの経験は、自社が目指す「いい会社」の姿をより鮮明にイメージする助けとなります。
また、今期はテクノアにも、多くの企業様に見学にお越しいただきました。見られる側に回ることで、新たな刺激や気づきを得ることもできます。こうした相互の学び合いが、企業の成長を促進すると考えています。
皆様も、積極的に他社訪問を実施してみてはいかがでしょうか。また、ぜひテクノアへもお気軽にお越しください。ご縁のあった皆様と、共に学び、成長し合える関係を築いていけることを願っております。