生産管理の効果は多岐にわたり、企業の競争力強化に直結します。今回は、実際の成功事例を基に、生産管理の重要性とその効果について考えてみましょう。ここでは、生産管理システム『TECHS』シリーズをお使いの、機械・装置製造業様の事例をご紹介します。
生産効率が改善した企業の事例
まず、生産管理のシステム化で徹底した工程管理を行い、生産性向上を実現した製造業様の事例をご紹介します。
導入前の課題
自社開発したオフコンのシステムを使用していたものの、主に経理機能に重点が置かれたシステムで、多数の部品の進捗状況を同時に把握することが難しく、Excelなどを併用する状態でした。
- (オフコンでの課題)
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- 細かな作業実績やリアルタイムでの原価確認ができない
- 多数の部品や工程の管理といった、生産管理に必要な機能が不足している
- Excelなどを併用に限界を感じていた
生産管理システム導入での改善ポイント
生産管理システムの導入により、各工程の正確な開始・完了の時間を収集・分析した結果、実際の稼働率は80%以下であることが判明。その数字を根拠に、適切な時間管理のルール化と、適切な稼働率を実現しています。
また、適切な作業予定時間の設定と、精度の高い原価予測で、「予定時間内に作業を終わらせよう」、「作業改善でさらに時間を削減してみよう」と作業者が自主的に改善活動を行うようになりました。このように、生産管理システムによる見える化・見せる化で、社員同士で具体的な数値をもとに話せるようになり、現場の意識が変化したことも、大きな効果の1つです。

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在庫管理の見直しでコスト削減に成功した事例
次に、生産管理システム導入後に、在庫管理が劇的に変化した事例をご紹介します。
導入前の課題
在庫管理については、棚卸は年に1回、期末に1か月近く費やして行っており、日々の業務の中で正確な在庫数の把握に苦労されていました。また、在庫以外の業務についても、「Excel管理による情報の属人化・二重入力の手間」や「案件ごとの原価情報分析ができない」などの課題も抱えており、生産管理システムの導入を決められました。
生産管理システム導入での改善ポイント
在庫管理では、データの“見える化”とともに、棚の整理整頓などの直感的に感じられる“見える化”も実施し、システムの導入を機会に「在庫管理」方法の見直しを実施。例えば、棚や各種帳票にバーコードをつけて、棚卸業務の大幅な効率化を図っています。 さらに、生産管理システムを活用した入出庫管理(払出業務)と月1回の棚卸の実現で、システム上でも正確な在庫数を把握できるようになっています。他にも、不動在庫の分析により無駄な死蔵品在庫の圧縮にも成功されています。
