ものづくりコラム COLUMN

第31回「在宅勤務を続けてみて」

著者:佐々木 靜(ささき しずか)
中小企業診断士コラム「先義後利」

突然始まったコロナウィルスとの闘い。

感染拡大防止のため、多くの企業がテレワークを余儀なくされました。私たちもその内の1社です。準備期間がほぼゼロで始まった在宅勤務…今回はテクノアのテレワーク体験談から見えてきた課題をお伝えします。

私自身、モバイルワークには慣れていたので、在宅勤務も働く場所が家になるだけで今までと変わりない、と気楽に考えていました。しかし実際は大きく違い、次のような問題点が認識できました。

1.社員同士のコミュニケーションが難しい
相手の様子が見えないため、少しの変化を読み取ることが難しくなりました。普段は口頭で行うちょっとした相談は、メールや電話だと連絡をためらってしまう人も多いようです。これが積み重なると、その人が孤立してしまうことも懸念されます。そのため対面と同じように、様子がわかる仕組みを用意することが課題です。

2.お客様との連絡手段が限定される
特に電話での連絡が難しくなります。会社にお電話いただいて、自宅から折り返し連絡するまでお待たせすることになりますし、社用携帯を持っていない社員は、折り返し自体が難しい場合もあります。
事前に在宅時の連絡手段を明確にし、お客様にもお伝えしておくことが必要です。

3.モチベーションの維持が難しい
少なからず今までの働き方とは異なるため、時間管理や業務プロセスの変更など、個人で模索しながら取り組むこととなります。効率よく働くためにもモチベーションが必要となりますが、相談できる人、見てくれる人が近くにいないとやはりモチベーション維持は難しくなります。

4.オンとオフの切り替えが難しい
自宅では終業時間を意識しづらくなります。真面目な人ほど、区切りがつくまで仕事を続けてしまいがちです。
本人が気付かないうちに、負担が大きくなってしまう場合があります。

5.家族に負担がかかる
自宅で仕事をすることは家族にとっても影響があります。食事の準備が増える、電話やWeb会議の際に生活音が入らないようにする、など気を使うことが多くなります。家にいる時間が長くなるので家事を分担して家族の負担を軽減し、在宅勤務に協力してもらいやすいようにする必要があります。

これらの問題は在宅勤務をする本人だけでは気付けないこともあります。

組織として課題を認識し、管理者が個人に合わせたフォローをすることが重要です。

例えばテクノアでは、常にWeb会議をつなぎ、顔が見えるようにしています。自席にいる=Web会議に参加することとし、対面の時と近い形で連絡を取りやすい環境を用意することで、問題が複雑化することや、孤立も防ぐことができます。定時報告を決まった時間にきちんと行い、管理者がフィードバックを行うことでも、時間管理やモチベーション維持の助けになります。

コロナウィルス感染拡大のような不測の事態以外にも、育児や介護、配偶者の転勤に伴う引越しなど、今までの働き方が難しくなる状況は様々あります。在宅勤務には個人の事情に合わせた働き方を実現できる可能性があります。皆様がその可能性を生かすための参考になれば幸いです。

佐々木 靜(ささき しずか) プラットフォーム事業部