VOCとは?《先義後利》
著者:間野 佐知子(まの さちこ)アプリケーションエンジニア
中小企業診断士
公益財団法人 岐阜県産業経済振興センター 登録アドバイザー
中小企業庁ミラサポ専門家派遣 登録専門家
銀行システム、受託開発の生産管理システムのシステムエンジニアを経て、テクノア入社後は、TECHS-Sの設計開発を担当しています。
現在は生産管理システム導入コンサルタント、生産管理システム企画を担当しています。
1.VOCとは?
VOCを調べてみるといろいろあるのですが、今回ご紹介したいのは、マーケティングで活用される
VOCです。
VOCとは何か?を端的に言うと、ズバリ「顧客の声」です。
VOCは、「Voice Of Customer」の頭文字をとったものです。
2.VOCの収集方法
それでは、どのように「顧客の声」を集めるか?について、弊社の事例をもとに考えてみます。
【1】営業段階
営業担当は日々の商談のなかで、お客様のニーズをヒアリングし提案します。
営業段階では、まだユーザーになっていないお客様を含めて、多くの顧客の声を収集することが可能です。
何が決め手となって購入を決定いただけたのか、何が足りなくて購入いただけなかったのかなどの声を
集めることができます。
【2】教育課程
弊社では、システムのご導入が決まると、その立ち上げまでをシステムの教育担当がお客様に伴走し、
フォローしていきます。教育課程において、お客様より様々な要望をいただくため、ここでも顧客の声を収集することが可能です。システム稼働するために、お客様がどんなところにつまづき、時間がかかっているのかなど、多くの声を収集することができます。
【3】サポートセンター
コールセンターやサポートセンターがある場合は、自ずと顧客の声は収集されます。
弊社の場合、電話やメールで1日200件近いお問合せをいただきます。
実際にシステムを使い始めて、様々なパターンの入力をするなかで、どこにお困りになっているのか多くの声を収集することが可能です。
3.VOCの活用
上記のように集まった顧客の声は、商品やサービスを磨いていくために活用することが必要です。
場合によっては、特定の目的をもって、インタビューを個別に設定する方法をとることも必要となります。
顧客の声を活用して、商品やサービスを磨いていくためには、集めた顧客の声を蓄積する場、蓄積した顧客の声を振り返り検討する場を設けることが重要です。
弊社の場合、営業、教育担当、サポートセンター、その他お客様に関わるメンバーは全員、お客様よりいただいた声を登録する仕組みを構築しています。そのうえで、毎年メンバーを選定して、その声よりシステムに反映すべき内容を検討する会議体を組織しています。
4.まとめ
VOCとは「顧客の声」です。お客様に関わる様々な段階で、その段階ごとの顧客の声を収集することができます。
収集した顧客の声は、蓄積して見える化し、サービスや商品を磨くために活用する仕組みの構築をすることが重要です。
いただいた顧客の声には、自社のサービスや商品に必要なヒントがたくさん隠れています。