コラム

「旬のお話」 山中 光司2019.01.16

目出度い松の内も終わり、いよいよ寒さ本番でございます。
寒中お見舞い申し上げます。
TECHS事業部カスタマーサポート部 山中です。

 

前回は真夏にスキーの話をし、変人ぶりを不意にアピールしてしまいましたが、
今回は胸を張って旬の話を致します。

 

今が旬の話題、スキーのお話です。

 

旬のお話ということで、雪の写真を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、
我が家の物置の写真をご紹介いたします。

我が家では、毎年稲刈りが終わり立冬を過ぎる頃、
農機具を片付け、物置の一角に工房(自称)を設けます。
ブルーシートと古新聞を敷き、作業テーブルを設置し、
チューンナップ用具を並べますと、たちまち我がスキー工房の完成です。

 

こちらで、夜な夜なスキー板のメンテナンスとして、「ワクシング」をおこないます。
「ワクシング」とは、電気アイロンを使い、固形ワックスを100度~150度の温度で溶かしながら、
スキーの滑走面に浸み込ませる作業(※)を指します。

※「塗る」のではなく、「浸み込ませる」です。

 

その後、冷えて固まった余分なワックスを、スクレーパー、ブラシを使って除去し、
スキーの滑走面を仕上げていきます。

一般的に、ここまでのメンテナンスをされる方は、
かなりディープにスキーを楽しまれる方だと思います。
通常は、スプレータイプの簡易ワックスをご利用になる方が多いです。

 

ですが、今回の記事を読まれてご興味を持たれた方は、
機会があれば是非一度、試して頂きたいです。
しっかりと仕上げたスキー板は、滑走性が全く違います。

ところで、よく滑るスキー板のお話をしますと、必ず聞かれることがございます。

 

「あまり滑り過ぎるスキー板(スノーボード)は、スピードが出て危なくないの?」
「初心者は、あまり滑らない方が、練習し易いのではないの?」
というご質問です。

 

その答えですが、実は滑らない板の方が上達しませんし、何より滑って楽しくありません。
初心者、上級者に関わらず、十分に手入れされた道具を使って頂いた方が、
上達も早く、楽しんで頂けると思います。

 

以上、存分にマニアックなところを披露させて頂きました。
実は、学生時代に専門店でアルバイトをした経験があり、
当時の店長にひと通りの知識と技術を学ばせて頂きました。

僭越ながら、選手のサービスマンとして、某スキー大会のスタート地点で、
選手のサポートを務めさせて頂いたこともございます。

 

スキーのアルペン競技では、選択するワックスの種類は勿論のこと、
滑走面の仕上げ一つでタイムが大きく変わります。100分の1秒で順位が入れ替わる世界です。
そして、速い選手ほど道具を大切に扱い、よい結果を出すために、
身体も道具も共に最高の状態に仕上げていました。
そこで見た、キズ一つなく、ピカピカに磨き上げられた滑走面は黒く光り、美しさを感じる程でした。
どこか、熟練の職人に通じるようなものを、感じたことを思い出します。

さて、お話は変わりますが、私の心に残った、ある方のコメントをご紹介致します。
某航空会社で客室乗務員を長年続けられ、先日引退された方のお話です。


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「ギャレーを綺麗に。飛行機の神様が守ってくれる。」
ギャレー(厨房設備)をピカピカに磨いて降りました。
信心深いわけではないのですが、私たちだけが使う場所なので、
きれいにしていれば機内のどこかにいるかもしれない、
飛行機の神様が私たちを守ってくれるかもと思い、
いつもきれいにしてから降りていました。
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「熟練の職人の仕事には、細部に神が宿る。」と申します。
人目に触れる、触れないは関係なく、いい仕事をするために、
道具、持ち場を綺麗に、大事に使うという想い。
私たちも、そういう気持ちを大事にしたいと思います。

 

TECHS事業部カスタマーサポート部 山中 光司