発注業務の工数削減のポイント

著者:礒崎 美華(いそざき みか) 発注業務の工数削減のポイント

こんにちは。
TECHS事業部 九州顧客支援グループ 礒崎 美華と申します。
九州を拠点に、弊社生産管理システム「TECHS」シリーズの導入支援を行っております。

今回は「発注業務の工数削減」についてお話させていただきます。

「工数削減」という言葉を多く耳にしますが、製造業における「工数」というのは、加工部門のモノの製造だけではなく、購買部門の部品などを購入するためにかかる工数もあります。購買業務も原価低減にもつながる重要な役割を担っていますが、担当者が行う発注業務には工数も掛かっています。

当たり前に行っている発注業務も工数削減を意識することが大切です。

1.現況発注業務の把握、作業の仕分け


まず、購買部門の発注担当者の作業内容のヒアリングを行ってみましょう。

昔からの慣習で残っている作業や担当者が自分のために独自で行っている作業、または必要性が低い作業を行っている場合もあります。

必ず、作業には重要度がありますので、ヒアリングした内容を洗い出し、必要作業と不要作業に仕分けします。

ここでは、自部門だけで判断できない仕分けもあると思います。

ただ、会社にとって本当に必要なのかを判断することで、会社全体の工数削減にもつながっていきます。

2.業務の統一化


発注業務が一部の担当者に属人化していると、担当の不在時や退職してしまった際に業務が滞ってしまうリスクが発生します。

そのような事態が起こる前に、発注業務フローや社内ルールをまとめたマニュアルの作成を行うことで、誰が担当しても適切な品質、価格、納期管理ができるように標準化する必要があります。また、マニュアルがあることで、新人の方に業務の手順や仕事の流れを説明する時間や手間も削減することができ、ミスを減らすことへつながっていきます。

3.ITツールの導入検討


システム化を行うことで、情報の一元管理、情報を可視化することが可能です。

情報共有は個人や部門内だけではなく、会社全体としての連携もスムーズになり工数削減が見込めます。

過去の実績や加工実績などから単価交渉を行うデータを簡単に確認ができます。

また、最近では「RPA」を用いて定型業務を自動化されている企業も増えてきました。

RPAは定型的な作業のみが対象ですが、日次集計や入力作業を自動化ができます。

最近は「EDI(電子商取引)」を活用することで、仕入先とのデータのやり取りにタイムラグや無駄がなくなり、情報伝達や取引のスピードを向上させることができ、業務効率化を進めていらっしゃる企業も多くなってきました。

4.発注業務の工数削減のあとには

発注業務の工数削減を行うことによって、削減できた時間を有効活用しましょう。
社内勉強会などを開き、担当者の業務内容レベルの水準を上げることも必要不可欠です。

また、一元化されたデータを使用し、支出分析を行い、今後の購買の選定材料としてコスト削減につなげる戦略を立てることができます。
まずは、業務内容を洗い出し仕分けする所から始めていきませんか。

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礒崎 美華(いそざき みか) TECHS事業部 顧客支援部

入社以来、九州、山口、広島と生産管理システムの導入支援に携わっております。お客様と一緒に課題を見極め、一つでも多くの改善ができたとお喜びいただけるよう、お客様に合ったIT利活用をご提案します。