人を大切にする経営を学んで《先義後利》
著者：佐々木 靜（ささき しずか）
入社から7年間、TECHSの運用指導を担当しておりました。
ユーザー様に様々なことを教えていただき、仕事の楽しさを実感。
このご恩を返すため、中小製造業様のお役に立つためには？と考え、中小企業診断士を志しました。
システムをきっかけに、現場と経営をつなぎ、中小製造業様にもっと元気になっていただくために活動中です。
こんにちは。株式会社テクノアの佐々木です。皆様は「人を大切にする経営」をご存じでしょうか？坂本光司先生が提唱する、経営の考え方です。私は今年、人を大切にする経営学会の経営人財塾という大学院プログラムに参加しています。このコースでは経営者の方だけでなく、私のような社員にも、幸せに働くためのヒントが多く学べます。今回は皆さまにそのエッセンスをご紹介したいと思います。
１．きっかけは「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞
2019年、テクノアは第11回「日本で一番大切にしたい会社大賞」の審査員特別賞をいただきました。それまで私はこの賞が名誉ある賞だということは知っていましたが、「人を大切にする経営」については深く学んだことがありませんでした。皆、創業社長である大道等の想いを継いで仕事に取り組んでいましたが、「人を大切にする経営」を認識して実践していたわけではなかったのです。
受賞をきっかけに「人を大切にする経営」を知ると、当社の経営の考え方と重なる部分が多くあることがわかりました。そこから、受賞に恥じぬよう「人を大切にする経営」をしっかり学ぼう！ということになり、その一環で経営人財塾の受講生を社内募集したため、手を挙げた私が参加させていただくこととなりました。
２．五方良し経営
「人を大切にする経営」の「人」が指すのは次の5つです。
【1】従業員とその家族
【2】社外社員とその家族
【3】現在顧客と未来顧客
【4】地域住民とりわけ障がい者や高齢者等社会的弱者
【5】出資者・金融機関
内容だけでなく、順番もとても大切です。従業員が幸せでなければ、いい商品やサービスは提供できない。従業員を支えるその家族もやはり幸せでないと、いい仕事はできないという考えの下です。次に、一緒に働いてくれる社外社員、つまり協力会社の皆さんとその家族、そして三番目に顧客が来ます。「顧客第一主義」という言葉が耳になじんでいる方は、顧客が三番目ということを意外に思われるかもしれません。しかしお客様の期待を超えて、感動するような商品・サービスが生まれるのは、やはり従業員や協力してくれる仲間があってこそです。そしてそんな事業を続けるためには、地域住民や社会から愛させることも必要です。
３．数字は後からついてくる
五方良し経営の①～④を大切にしていると、自ずと利益は上がり、【5】出資者や・金融機関にも還元できるのです。反対に、売上や過度な利益を目標にすると、人は疲弊し、結果として上手く行かなくなります。このことは、当社の大道も「数字は後からついてくる」という言葉で、常々社員に話していました。しかし、中途半端ではうまくいきません。結果が出るまでトコトン人を大切にすることが重要です。
４．甘やかさないで大切にする
人を大切にすることと甘やかすことは違います。柔軟な働き方や手厚い福利厚生は、従業員が喜ぶからではなく、従業員のモチベーションを上げたり、成長や自己実現を支援したりするためにあります。ただ単にお金を与えるような制度で人を喜ばせるだけでは、やはりお金が原因となって人が離れて行ってしまいます。従業員の真の幸福を考え、やりがいや成長を感じるなど、人生で輝ける場を与えるのが会社の意義と私は考えています。
ではどうすればよいのか？特効薬はありません。制度を真似るだけではだめで、自社の風土やビジネスモデルにあった制度を探す必要があります。そのために、経営人財塾では多くのいい会社を訪問して、会社の空気を感じ、その会社にあった取り組みを学んでいます。
人を大切にする経営に興味を持ち、自社とは違う視点を見つけてみたいと感じた方は、是非テクノアにお越しください。まだまだ道半ばではありますが、当社なりの人を大切にする経営の取り組みをご紹介させていただきます！
５．まとめ
・「人を大切にする経営」は幸せに働くためのヒント！
・五方良しの経営が考え方の基本。
・人は甘やかさない。トコトン大切にする。
・いい会社になるには、いい会社を訪問して空気を感じる。
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