数字の「見える化」で意識改革!幹部社員の経営者目線を育成!
株式会社佐野鉄工所 様株式会社佐野鉄工所様は、兵庫県神戸市で産業機械部品・原子力・食品機械部品の機械加工や製缶・板金を手掛けられています。多品種少量加工に特化し、NC横中ぐりフライス盤やマシニングセンタによる加工と三次元測定器による検査で精度の高い製品を提供されています。また、材料調達から表面処理に至るまで、ワンストップで請け負うことができる広いネットワークを築きあげ、大小問わない部品加工ができることも強みです。
生産管理システム『TECHS-BK』の導入で、製造設備の稼働時間の把握やバックオフィ スの業務効率化は実現されていました。さらに会社の財務状況を社内共有して幹部社員も経営に参画できる体制づくりのために『IT経営プロジェクト』を導入されました。
会社概要と強み
梅原社長:弊社は創業63年の金属部品製造メーカーです。工作機械をはじめとする、生 産設備機の部品製造を行っています。時代の変化とともに成長産業分野に目を向けることで、常に安定した仕事量を確保することが可能です。自社の強みは2点あります。 1点目は、社内においてNC横中ぐりを使用したコアな部品製造です。製造後に三次元測定機で計測をすることで製品保証を可能にしています。2点目は、県内外の広いネットワークを築いていることにより、部品の大小を問わず、材料調達から表面処理に至るまでワンストップで請け負うことができることです。
商 号 | 株式会社佐野鉄工所 |
---|---|
所在地 | 兵庫県神戸市 |
設 立 | 1956年7月 |
資本金 | 1,000万円 |
事業内容 | 工作機械・専用機部品、各種試験機部品、作動機及び減速機部品、衛生用品製造機械部品製造 |
ホームページ | http://www.sano-iron-works.co.jp/index.html |
IT経営プロジェクト』実施のきっかけは『TECHS-BK』
梅原社長:以前は事務処理関係のすべてをExcelで管理をしていました。仕事量が増えてきたことや製造現場の時間管理をしっかりとしていきたい思いから、生産管理システムの検討をしました。
そこで、小ロット多品種生産の弊社にとって、マッチする『TECHS-BK』に出会い、導入を決めました。
『TECHS-BK』を導入することで、製造設備の着手・完了の時間を取得し、製造の稼働時間の管理ができるようになり、営業事務の管理もシステム化することで、バックオフィス業務の効率化を図りました。
次の段階として、自社のよい点、悪い点を数字として見える化し、明確に掘り下げる必要性を感じました。数字で見える化することにより、よい点をさらに伸ばし、課題の改善をするという、次の課題が見えました。
IT経営コンサルタントを受けて、課題の見える化!
梅原社長:IT経営プロジェクトで、決算書の数字をわかりやすく幹部社員に教えてくれたことで、利益がでていない原因が共有できました。弊社の最優先課題は、設備と人員が充実しているにもかかわらず、十分な売上につながっていなかったことです。その要因の一つが、現場の仕事量の情報共有ができていなかったため、現場の本当の負荷状況が分かっていないことでした。
次に、弊社の決算書をもとに「損益分岐点分析」をすることで、固定費が多く利益を押し下げていることがわかりました。このことから売上を増やすほど、利益につながる費用構造であることが明確になりました。
弊社が売上を増やすためには、現場の稼働率をあげることが必要でした。
しかし、機械毎の稼働率は感覚的にしか把握をしていないため、生産管理システムのデータを活用し、機械別の稼働率をチェックする仕組みを構築し、データに基づいた分析をすることからはじめました。また、受注することに意識が向いていた営業の見積についても、費用構造を明らかにすることで、最終的な利益を考慮した見積を作成できるようになりました。
IT経営コンサルティングを受けて、社員の意識が変化!
梅原社長:今までざっくりとした経営をしてきたので、私自身の中では、なんとなく売上があがって、なんとなく利益がでているなとは感じていました。幹部社員をIT経営コンサルティングプロジェクトに巻き込むことによって、今の財務状況、経営状況の良い面‧悪い面も把握してもらいました。そして、良い年と悪い年を比較して、何が足りていないのか何が良かったのか、どう改善していけばいいのかを一緒に考え、経営者の視点‧意識を養いました。
今後、さらに利益をあげていくために
梅原社長:IT経営コンサルティングを受けたことにより、弊社は固定費が大きく、利益につながっていなかったことがわかりました。一方、売上があがれば、必然的に利益がでることが明確になりました。材料調達からワンストップで受けることができる県内外のネットワークを介して、多種多様な製品を製造できるので、仕事量の確保さえすれば、売上はどんどんあがります。
今後さらに利益をあげていくために、毎月の稼働率目標と実績を分析しながら、稼働目標に足りない部分の改善、生産効率のよい計画立てを実施していきます。あわせて、どの案件が利益を生み出しているのかを分析し、高収益体質の企業を目指します。