100年企業が最高売上・最高利益を実現!

ニッパテック株式会社 様

ニッパテック株式会社様は、1921年(大正10年)創業の産業用機械刃物を製造されている企業です。老舗産業用機械刃物メーカーとして長年培ってきた経験と独自の製作工程により、技術と知識が凝縮された製品を強みとしています。国内のみならず、海外にも豊富な納入実績を誇ります。
経営改革を実施するために、生産管理システム『TECHS-BK』と『IT経営コンサルティング』を導入されました。

【今回お話を伺った方】
専務取締役 川嵜 康太 様
業務部課長 門田 恵典 様
多可工場 製造管理部 課長 三島 健史 様


           
ニッパテック株式会社
CLIENT PROFILE
商 号ニッパテック株式会社
所在地大阪府大阪市
設 立1921年3月(創業)
資本金4,500万円
従業員数50名
事業内容機械刃物及び機械部品の製造販売
ホームページhttps://www.nippatech.co.jp/

生産管理システム導入の3つの狙い

川嵜専務:大きく3つの狙いがありました。1つ目は製造工程の見える化と納期短縮を図ること。2つ目は正確な原価を把握すること。そして3つ目は業務フローや役割分担を再構築することです。当社は1921年の創業以来、鋼板切断用の機械刃物専業メーカーとして歩んできました。長年の実績で培われた製造技術や豊富な納入実績が強みですが、一方で従来のやり方に固執する面もありました。そこで、デジタル化による経営革新が必要だと考えたのです。

生産管理システム『TECHS-BK』を選んだ理由

川嵜専務:これも3つあります。1つ目は製造業に特化したシステムで、豊富な実績をお持ちだったこと。2つ目が導入から運用まで一貫してサポートするバックアップ体制が充実していること。3つ目は、テクノアの経営理念を実践されている姿勢に非常に共感を覚えたことです。単なるシステム導入ではなく、我々の経営改革のパートナーとして信頼できると感じました。

コンサルティングは目標や方向性を社内で共有する手段

川嵜専務:生産管理システム『TECHS-BK』導入による成果が加速度的に上がるのを実感したいという目的から、『IT経営コンサルティング』を取り入れました。操作方法だけではなく活用方法も、コンサルタントの方と伴走してもらいながら学びの機会を得ていくことが非常に有意義だと考えたのです。また、将来的に当社としても、恐らく会社始まって以来初となる「中期経営計画」の策定を構想していました。2026年に大型設備投資を控えており、その成果を確実なものにするためにも、明確な目標や進むべき方向性を社内で共有する必要がありました。ちょうどその時期に『IT経営コンサルティング』の存在を知り、「これだ!」という思いで飛びついた次第です。

導入プロセスと直面した課題

門田課長:正直、苦労の連続でした。以前使用していたシステムが足掛け15年ほどと非常に長い期間使っていたこともあり、当社用にカスタマイズされていたのです。在籍している社員は使い慣れていましたから、全く新しいシステムの導入に対して「嫌がる・反対する」といった雰囲気が漂っていました。また、導入時の過程においても、以前のやり方、以前のシステムのスタイルを踏襲しようとする、いわば「旧システムの呪縛」とも言うべきものを取り除くのに非常に苦労しました。

三島課長:製造部の立場ですと、例えば、作業実績入力という新しい業務に対して「これ要るの?」、「実績入力をやったからって製品が出来上がるの?」といった声もありました。実績を取るというのも一つの仕事であるということを認識させるのに大変苦労しましたね。

門田課長:プロジェクトリーダーが他の幹部とタッグを組み、何度も何度も会議の場を持ちながら、旧システムを踏襲するスタイルを必死になって軌道修正してくれました。また、テクノアの担当の方が、他社さんの事例などを踏まえながら、当社の会議の雰囲気を察しつつ、効果的な折衷案を提案してくださったことが、プロジェクトの推進に大きな役割を果たしたと認識しています。

三島課長:製造部の私たちも粘り強く説得を続けました。原価会議など話し合いの場を設けて、それぞれの認識の違いを明らかにし、共通の認識を作っていくことに注力しました。時間はかかりましたが、みんなが一緒に同じような状況下でシステムを使っていくことの重要性を理解してもらえたと思います。

原価会議の様子

原価会議の様子

創業100年の歴史の中で最高の売上と利益を達成

川嵜専務:このコンサルティングを受けた時期を含む決算期において、売上高ならびに粗利益を皮切りに、各種利益においても100年の歴史の中で過去最高の値を計上することができました。もちろん様々な要因が折り重なった結果のため、一概にコンサルティングのみとは言い切れないかもしれませんが、運まで引き寄せることができ、組織活性化の起爆剤になった点は全く疑う余地がないため、非常に満足しています。

三島課長:製造現場でも大きな変化がありました。原価低減を図る名目で、様々な機械オペレーターが加工方法や段取りを多角的に見直した結果、作業時間が最大20%短縮された事例がありました。また、コンサルティングを受ける前の前年度は非常に納期が長期化していましたが、それを約25%短縮することにも成功しました。

門田課長:データ活用の面でも大きな進展がありました。以前のシステムではデータを取り出すのが困難でしたが、新システムのEUC Toolを使うことで、スピーディー且つ多角的に経営者のリクエストに応えられるようになりました。実際、EUC Toolで作成した帳票の履歴が膨大になっています。それだけデータ活用されているということですね。

三島課長:原価データの活用も進みました。人によって作業工数が違う理由を分析できるようになり、同じ形状でも加工の順番を変えることで時間を短縮できることがわかりました。そういった知見をみんなで共有できるようになったのは大きな成果だと思います。

現場での利用の様子

現場での生産管理システム『TECHS-BK』利用の様子

今後の展望

川嵜専務:まずは、数値にフォーカスしながら、緻密さや正確さにこだわりつつ、役割や責任の所在を明確にし、より組織的に継続して取り組んでいこうと思っています。常にブラッシュアップしながら、新鮮さを失わない形で改善活動を続けていきたいですね。テクノアには引き続き定点観測を続けながら、フォロー・サポートをいただけると非常に心強く思います。それから、テクノアが開催している『TECHS』ユーザー向けの企業交流イベントにも積極的に参加していきたいですね。先日参加した幹部が非常に有意義だったと言っていました。もっともっとテクノアのお客さんの情報、取り組んでおられる活動や成果、あるいはそういう企業さんとも直に接する機会を持たせてもらって、いろいろな形で切磋琢磨して自社の発展に寄与するようなプロジェクトにしていきたいと思っています。

重要なのは、単なる業務効率化ではなく、経営課題の解決に直結するような形でシステム導入やコンサルティングを活用することだと思います。そのためには、自社の現状と課題をしっかり把握し、明確なビジョンを持つことが大切です。また、社内の抵抗を乗り越えるには、経営陣の強いリーダーシップと、現場を巻き込んだ丁寧なコミュニケーションが欠かせません。
最後に、パートナー選びの重要性を強調したいと思います。我々がテクノアを選んだ理由の一つに、その経営理念への共感がありました。「縁があった企業や人々を幸せにする」という理念は非常に素敵だと思いますし、実際にそれを実践されている姿勢に感銘を受けました。単なるITベンダーではなく、共に成長していけるパートナーを見つけることが、プロジェクトの成功、ひいては企業の持続的な成長につながると確信しています。

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