発注業務のデジタル化で山積みの紙からの解放、 拠点間の情報共有がスムーズに
株式会社写真化学 メディアカンパニー 様株式会社写真化学 メディアカンパニー様(以下、写真化学様)は「クライアント企業のコミュニケーション、マーケティング、クリエイティブを強くする」ことを目標に、最適な戦略を立て、多様なソリューションを用いて課題解決の実現を目指しています。
取引先様との受発注における取引書類を電子データ化することで、やり取りの状況を「見える化」しました。その結果、場所を問わず発注できるようになり、発注業務の改善と担当者のリモートワークを実現しました。そこで受発注業務のクラウド化にあたり、『BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業(以下、BtoBプラットフォーム)』導入の経緯や、その効果などを伺いました。
商 号 | 株式会社写真化学 |
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所在地 | 京都府 |
設 立 | 1934年3月 |
事業内容 | 商業印刷部物及び広報、販売促進プロモーション、各種精密機器・システム開発、ヘルスケア |
ホームページ | https://www.shashin-kagaku.co.jp/ |
クライアント企業様の「伝えたい」思いを形にしたい
まずは管理本部の宇野様に、写真化学様の歴史と事業内容を伺いました。
「明治元年に京都で創業、以後150年以上続く歴史を持つ会社です。印刷を中心としたコミュニケーション事業の他、印刷技術を転用した精密機器開発製造事業等、多彩な事業分野へ挑戦、展開しています。創業時から続く印刷を核としたソリューション事業を行うメディアカンパニー事業部の1つでは、クライアント企業の広報・販売促進に関する課題に共に向き合い、各分野のディレクターやクリエイターがチームを組んで、多様なサービスを効果的に構築することで、課題解決を実現していきます。近年ではPR・マーケティングの視点から「伝えるノウハウ」をベースにさまざまなメディアを組み合わせて最適化し、ブランディング・企画・グラフィックデザイン・WEB制作・映像制作・AR・システムソリューションサービス・空間プロデュースなどお客様のビジネスを幅広くサポートしています。」
頻繁な納期変更による大量のFAXから脱却し、「部屋が広くなった」
続いて、BtoBプラットフォーム導入のきっかけについてお話しくださいました。
「メディアカンパニーでの発注から検収に至る業務をデジタル化するために導入しました。当事業部はいわゆるものづくりを行う製造業ではなく、ソリューションを提供する事業部です。お客様の特性やその時解決したい様々な課題に対し、ゼロからサービスを構築していきます。協力企業様への依頼内容も受注案件の進捗によって変化するため、納期の変更は日常茶飯事です。紙による発注だと、内容の変更・更新がある度にFAXを送り直し、協力企業様の手元の紙が増え、ご迷惑をおかけしていました。お互いの業務負担が減る方法を検討する中で、BtoBプラットフォームのサービスに行き着きました。」
導入後、早速ペーパーレスの効果を実感しているとのことです。
「今までは仕入の翌日に経理担当が検収を行っていたので、他部署から多くの紙が集まり、その都度承認、ファイリングするのが大変でした。BtoBプラットフォームの導入によって営業担当が仕入と同時に検収することができ、経理側での検収処理が不要になりました。月500件分の検収と請求書の突き合わせ作業がなくなったので、その分、別の業務に対応できて楽になりました。」とお話しくださいました。
「今まで置いてあったこんなに分厚い紙の束がなくなったんです。部屋が一気に広くなりました(笑)」とジェスチャーを交え、感動をお伝えいただきました。
社内や取引先との情報共有が密に、そしてスピーディーに
東京拠点の営業サポート寺尾様、眞子様は、「社内での情報共有が容易になり、作業工数が削減できた」とお話しくださいました。
「受注してから売上を計上するまでに掛かる時間が減りました。売上を計上するには検収までの作業が終わっていなければならないのですが、今までは管理本部の検収処理を待つ必要がありました。BtoBプラットフォームを導入してからは、受入と同時に検収を行えるためすぐに売上が計上でき、今まで5ステップかかっていた業務が半分に減りました。」
さらに導入後の協力企業 様とのやり取りがスムーズになったと、大阪拠点の鶴田様。
「今まで発注担当が休暇の時は業務が止まってしまっていたのですが、システム化されたことで代わりの者が確認でき、社内業務が滞ることなく回っていきます。協力企業様からの回答待ちの際も、どこで処理が止まっているかが見えるので、協力企業様に声掛けをできるようになったのが良かったです。」
発注担当者のリモートワークを実現し、業務効率化
またコロナ禍による出勤抑制や休業等によりこれまでの拠点間連携が滞ったことも、
ペーパーレスにしたかった理由の一つでした。
もともと東京、大阪、京都、草津、名古屋の5拠点でそれぞれ発注と受入を行い、草津にある経理部門に全ての納品伝票が郵送され、検収していました。伝票を郵送するためには出社の必要があり、デジタルで業務を行える仕組みの構築が急務だったことも、導入の後押しになりました。この結果、これまでは難しかったリモートワークが実現できたと、東京の福田様。
「新型コロナウイルスの流行をきっかけに全社的にリモートワークが始まりましたが、発注のやり取りは会社のFAXで送受信していたので、発注担当者はそれだけのために出社が必要でした。発注業務をオンライン化したら、どこからでも問題なく業務が進められることがわかり、リモートワークを実現できました。」
今後の展望について
最後に宇野様に今後の展望について伺いました。
「BtoBプラットフォームで取引している協力企業様はまだ一部なので、今後さらに取引社数を増やし、さらなる業務効率化を図りたいと考えています。また受発注以外にも請求書のサービスを利用して、今話題になっている電子帳簿保存法、インボイス制度に適応していきます。そして次は他のカンパニー事業部に展開したいと思っています。」
≪取材にご協力いただき、ありがとうございました。福光(2022年5月)≫