TECHSでDXが加速!業務量3倍増を最少増員で対応可能に
株式会社NISSYO 様
「人の手」によるものづくりと卓越した人材育成、攻めのDXで進化を続ける
株式会社NISSYO様は、1967年に東京都青梅市で設立された特注トランス・電源機器の開発メーカーで、その製品は鉄道から身近な電子機器まで幅広く活用されています。IT活用が進む現在も「人の手」による緻密なものづくりを貫き、小ロット対応と高品質で付加価値を創出。人材育成と現場起点のDXが高く評価され、『DXセレクション2024』優良事例選定や「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の大賞など数々の栄誉に輝いています。 「地域未来牽引企業」として、ユニークで活気ある社風のもと、今後のさらなる活躍が期待されています。
【今回お話を伺った方】
代表取締役社長 久保 寛一 様
営業技術部 次長 森 暁彦 様
営業技術部 水村 詩子 様

| 商 号 | 株式会社NISSYO |
|---|---|
| 所在地 | 東京都羽村市神明台4丁目5-17 |
| 設 立 | 1967年6月 |
| 資本金 | 2,000万円 |
| 従業員数 | 200名 |
| 事業内容 | 業務用トランス・リアクトル・制御盤の設計・製造・販売・メンテナンスなど |
| ホームページ | https://www.nissyo.tokyo/ |
会社成長の基盤となる業務効率化のためTECHS導入を決断
久保社長:「TECHS-S(以下、TECHS)導入前は、市販のソフトとExcelで業務を管理していました。ただ、2017年に『5年で会社を2倍に成長させる』という計画を立てたとき、人を倍に増やすのは難しいと感じました。
そこで業務効率化のためにTECHSを導入しました。最初はなかなか使いこなせませんでしたが、徐々に活用が進み、今では会社の成長を支える基盤となっています」
水村様:「以前のシステムは、受注情報と発注情報しかCSVに出力できず不便でした。TECHS導入により、受注に紐づいた工程情報なども出力できるようになりました。この変化がRPA活用の基盤となり、自動化の領域を大幅に広げることができました」
RPAによる自動化で、現場作業者によるワンタッチ発注を実現
森次長:「TECHSとRPAの連携による改善例として、現場作業者によるワンタッチ発注の実現があげられます。
作業者が、発注したい材料の品番情報が埋め込まれたRFIDカードを読み込むと、発注依頼データがGoogleスプレッドシートに蓄積されます。このデータの定期的な取り込みから発注書作成、BtoBプラットフォーム 発注連携でのデータ送信まで、RPAで自動化しています。この一連の流れに人手は一切介在していません。
以前は、手書きの発注依頼書を、発注担当者がTECHSに再入力していたため、転記の手間やミスのリスクがありましたが、現在は起票・転記にかかる工数をなくし、ミスを解消することができました」
RFID発注方法をわかりやすく周知
RFIDカード(体験用)
RFIDカードを読み込む様子
図面と発注履歴のQR化により大幅に工数を削減
水村様:「2017年のTECHS導入後、2023年にWebブラウザ型にバージョンアップしたことで、XPath(XMLやHTMLドキュメントから特定の要素や属性を抽出するための言語)を用いたRPA連携が格段に容易になりました。また、製作指示書に印字した図番のQRコードをiPadで読み取るだけで、すぐに画面上で図面を確認し、そこに直接メモや修正内容を書き込めるようになりました。これにより、紙の図面に赤ペンで書き込み、スキャンしていた時代は終わりました。図面検索時間は月30時間、出図枚数は月3,000枚、図面のスキャン工数は月7.5時間削減しました。
製作指示書には、製番や発注履歴情報を組み込んだQRコードも印刷しています。iPadでこのQRコードを読み取ると、構成部材の手配状況がリアルタイムに確認できます。
以前は仕入先、発注日、納期などをすべて手書きで転記していましたが、今では QRコードをかざすだけで入荷状況がすぐに表示されます。入荷状況確認のための移動や、納期の修正作業も月12.5時間削減できました」
製作指示書と図面を読み込む様子
アスヨクDXが実現する経営と現場の即時連携
久保社長:「『アスヨクDX』は、EUC Toolなどから抽出したデータをRPAで定期的に処理し、Googleスプレッドシートに自動反映させて、リアルタイムに売上や工程負荷を把握できる仕組みです。これにより迅速な意思決定が可能となりました。加えて、ダッシュボードやBIツールも使い、数値データをグラフでわかりやすく表示しています。また、全社に大型ディスプレイを複数台設置し、スタッフ全員が常に最新情報を共有できる体制を築いています。現場から経営者まで、全員が同じ情報を基に行動できるため、組織全体の連携が格段に向上しました。『アスヨクDX』は現場と経営をシームレスにつなぐ仕組みと自負しています。
その根底には、TECHSという『情報の宝庫』があります。TECHS導入前と比較し、受発注量は3倍に増えましたが、間接人員は5名から8名の3名増という最小限の増員で達成できました。TECHSが業務の中枢として機能してくれたおかげです」
森次長:「当社のDX成功の要因は、失敗しても責められない社風と、『やってみたい』と言えばすぐに試せる環境、そして80歳を超える社員もiPadを使いこなす全員参加の姿勢です。これらの相乗効果で、劇的な生産性向上を実現しました。今後も現場の知恵とTECHSの機能を融合させながら、『アスヨクDX』の理念のもと、全社一丸となってさらなる進化を目指していきます」
『アスヨクDX』「デジタルの力で明日を良くしていこう」というコンセプトでNISSYO様が制作された社内ポータルサイト







