紙伝票の受入・検収作業を年2,000時間削減し、 調達業務プロセスを見直す
アイコクアルファ株式会社 様
アイコクアルファ株式会社様(以下、アイコクアルファ様)は、自動車・航空宇宙用部品やハンドクレーンを製造する会社です。
ハンドクレーンを製造するRH事業部(ラクラクハンド)では、日々の受発注業務で大量の紙伝票や紙図面を扱っており、ペーパーレス化・業務効率化を行うために、『BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業(以下、BtoBプラットフォーム)』を導入しました。
導入の経緯や効果などを、RH事業部 RPPT 川合技術職マネージャー、渡邉様、阿部様(以下、川合様、渡邉様、阿部様)に伺いました。


| 商 号 | アイコクアルファ株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県稲沢市 |
| 設 立 | 昭和18年8月 |
| 資本金 | 12億円 |
| 従業員数 | 1,021名 |
| 事業内容 | 精密冷間鍛造、ラクラクハンドの開発・販売、精密切削加工、CAD/CAMシステムの開発・販売 |
| ホームページ | https://www.aikoku.co.jp/ |
紙伝票による煩雑な受入・検収業務
アイコクアルファ様の事業内容を教えてください。
川合様「アイコクアルファでは、自動車や航空宇宙用部品の製造加工、CAD/CAMシステムの開発と販売等を行っています。製造の現場であらゆる『重いもの』を扱う人の負担を軽減し、お客様ごとにカスタマイズした『ラクラクハンド』の開発・設計・販売を行っており、ハンドクレーンの国内シェア60%を誇ります」
BtoBプラットフォーム導入の背景ときっかけを教えてください。
川合様「一品一葉のものづくりを行っているRH事業部では、紙ベースの煩雑な受発注業務が大きな課題となっていました。発注業務ではFAXで図面を送る、受領書を郵送する、書庫に伝票を保管するなど、伝票が紙であることによる業務にかなりの工数がかかっていました。受入・検収業務も同様で、月間約8,000枚に及ぶ紙伝票の受入・検印作業に年間約2,000時間を費やしていました。
それ以外にも、注文書の未受領によるトラブルが月1回程度ありました。以前はもっとトラブルが多く、取引先にこまめに確認するようにして徐々に減ってきましたが、FAXの送り忘れ、紛失など人的ミスによるものは防ぐことができていませんでした。納品日になって現物が届かないことで初めて、取引先に注文情報が伝わっていないと判明したこともありました。
このような課題が多くあったことと、世の中では製造業のDXが当たり前になってきている流れを肌で感じており、時代の流れに取り残されたくないという危機感から、BtoBプラットフォームの導入を決めました」
導入をきっかけに業務プロセスを抜本的に見直す
導入して、どのような変化がありましたか。
渡邉様「受発注業務を見直した結果、紙伝票を前提とした業務は自社と取引先双方に大きな負担がかかっていることがわかりました。そのため、紙伝票を廃止する方向に舵を切りました。例えば、BtoBプラットフォームは電子帳簿保存法に準拠しており、受入データが納品書の代わりとなります。そのため、思い切って納品書をなくしました。今まで行っていた受入時の検印も改めて業務プロセスを見直した結果、廃止しました。また、受発注業務の改善をきっかけに、調達の業務フロー全体を再設計しました」
例えば、どのような見直しを行いましたか。
川合様「設計部門を巻き込み、出図図面はすべて電子データとし、発注時にBtoBプラットフォームに添付するようにしました。FAXで送付した図面は文字や線が潰れやすく、『数字が判別できない』『原紙を送ってほしい』といった問い合わせが日常的に発生していましたが、今ではほとんど問い合わせがなくなりました」
年間約2,000時間の工数削減に加え、紙やFAX通信費も削減
導入後、どのような効果がありましたか。
渡邉様「紙の納品書をなくし、BtoBプラットフォーム上で検収処理を行うことで、検収・検印業務の工数を年間約2,000時間削減できました。また、出荷・受入情報を取引先と共有できるようになったので、毎日の入荷予定に対して未納品のものを取引先に確認することが減りました。工数が削減できた分、業務改善に取り組み、納品時に受入担当がいなくても取引先が手続きを行えるセルフ納品の仕組みを構築しました。新しい仕組みを使ってもらえるか不安でしたが、取引先からは好評で安心しています」

発注業務でも効果はありましたか。
阿部様:「発注情報や納期回答はFAXではなくBtoBプラットフォーム上でやり取りするようになり、紙は月間約6,000枚、FAX通信費も月間約150,000円削減できています。また、単価、納期回答はTECHS-Sへ手打ちしていましたが、BtoBプラットフォームでは一括取込ができるため、発注情報の正確性が向上しました」

注文書未着による納品トラブルを削減
導入時に大変だったことはありますか。
阿部様「導入時には、取引先向けの説明会の段取り、取引先からの問い合わせ対応など苦労がありましたが、私たちがBtoBプラットフォームについて深く理解し、率先して使っていくことを心がけました」
取引先との関係性に変化はありましたか。
阿部様「導入後、発注書が届いていないことによる納品トラブルはゼロになりました。BtoBプラットフォーム上で最新の納期、単価を確認でき、取引先と同じ情報を共有できるようになったためです。また、以前はいつ発注内容を確定するかが定かではなかったため、取引先からは『事前に物量や内容が分かるので段取りが組みやすくなった』という声が挙がっています」
調達業務の一貫した業務改革を
川合様「BtoBプラットフォームを導入したことで、図面添付が容易になりました。まだ加工データには対応していないため、次はIGES、DXFデータを自動添付出来るように『TECHS-S』を改修することを考えています。また、出図から調達手配までをデジタルによって効率化していきたいです。今後も継続して設計から見積、調達までの業務を見直し、さらなる変革を行っていきたいと思います」
≪取材にご協力いただき、ありがとうございました。福光(2025年12月)≫


