TECHSで原価管理、エムネットくらうどで部品管理が実現
有限会社エイブル精機 様設計から制御まで一貫体制で自動車産業向け専用機・産業用ロボットを提供
有限会社エイブル精機様は、創業34年の産業用機器・自動化機器の専門メーカーです。
米子を拠点に、山陰では珍しいものづくり企業として、主に自動車産業向けの専用機や産業用ロボットを製造しています。創業当初は家電製品製造機械を手掛けていましたが、現在は自動車関係の比率が大幅に増加しています。
最大の特色は、設計から加工、組立、電気制御まで一貫して対応できる体制です。この一貫体制は全国的にも珍しく、遠方の企業からも注文があり、高い評価を得ています。また、自社で加工設備を充実させることで、コスト削減と納期短縮を実現し、お客様に大きなメリットを提供しています。
自社完結型の生産体制により、高品質な製品を効率的に提供する、信頼性の高いものづくり企業です。
【今回お話を伺った方】
代表取締役社長 西山 靖夫 様
製造部 工場長 池田 一光 様
加工部 課長 紺本 慎也 様
商 号 | 有限会社エイブル精機 |
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所在地 | 鳥取県米子市 |
設 立 | 1991年3月 |
資本金 | 1,000万円 |
従業員数 | 32名 |
事業内容 | 各種自動化省略化機械の設計・製造・メンテナンス、 各種装置のOEM生産 |
ホームページ | https://able-seiki.co.jp/ |
管理体制の課題解決に向け、過去の経験を乗り越えて導入を決断
西山社長:「以前は簡易的なソフトで管理していましたが、うまく運用できておらず、管理体制に課題がありました。
TECHS-S(以下、TECHS)の提案を受けた際は、以前のソフトでうまくいっていなかった経験もあり、システムで本当にそれほど効果的に管理できるのだろうかと半信半疑でした。
しかし、テクノアから積極的な提案を受ける中で、TECHSに期待してみようという気持ちが高まり、最終的に導入を決断しました」
TECHSによる物件ごとの原価管理で物件あたり利益率がアップした
西山社長:「TECHS導入により、物件あたり利益率が向上しました。導入を機に会社は上向きに進展し、今では当社にとって欠かせない重要なシステムとなっています。
導入前の最大の問題点は、原価管理が機能していなかったことでした。TECHSにより物件ごとの原価管理が可能となり、全社管理から個別管理へと転換できました。その結果、見積精度が向上し、個々の物件の収益性が明確になっています。
以前は決算期の全社状況しか把握できませんでしたが、現在は物件ごとの利益を可視化できるようになりました。この変化が会社の成長基盤となったといっても過言ではありません」
部品表データ連携で二重作業を解消し大幅効率化
西山社長:「TECHSにより二重作業を完全に省くことで、大幅な時間短縮を実現しました。設計部品表データをインポートすることで、直接発注へと進められるようになりました。
従来は設計部門で部品表を作成した後、発注の際に同じデータを再入力する非効率な工程がありました。TECHSの導入によってこうした手間がなくなり、作業効率が飛躍的に向上しています。データを一元管理することで無駄な工程を削減し、円滑な業務フローの構築につながっています」
部品表データ連携で二重作業を解消
部品の所在が一目でわかる、管理システム エムネットくらうどを導入
西山社長:「エムネットくらうど導入のきっかけは、日本ツクリダス株式会社の角野社長との出会いでした。ホームページ更新のためにお会いしたのですが、打ち合わせの中でエムネットくらうどというシステムを開発していることを伺い、導入に至りました。
もともと部品管理は一切できておらず、どこにどの部品があるのかわからない状況でした。社内では同時に10件から20件程度の案件が動いており、それぞれ100点から500点もの部品がありますが、その所在や協力会社での作業状況が全くわからず、何とか部品を集めて対応するという無駄な時間が多くかかっていました。
エムネットくらうどで一元管理ができ、誰が見てもわかるようになったことで、このシステムがないと部品管理がままならないと感じるほどの効果を実感しています」
エムネットくらうどで部品所在が明確になり捜索時間を月80時間削減
西山社長:「部品所在の明確化で捜索時間を月80時間削減できました。協力会社への部品払出状況と部品図面の完成状況が可視化されたことで、大きな改善を得られました」
紺本課長:「工数管理では時間集計が可能となり、バーコード運用もできるようになっています。
製品づくりでは一つでも部品が欠けると完成しないため、部品所在の把握は非常に重要です。以前は一つの部品を探すだけで3時間を要していましたが、現在はその無駄な時間を完全に削減できています」
バーコード運用で工数管理と見積精度を大幅向上
池田工場長:「工数管理について、加工作業は以前から取り組んでいましたが、エムネットくらうどによって見積精度が大幅に向上し、時間集計も簡単になりました」
紺本課長:「実際の運用では、図面からデータ入力してバーコードを生成し、図面に貼り付けます。加工時はバーコードを読み取って担当者名と加工機械を入力して開始し、終了時も再度読み込んで処理完了という流れです。これにより全ての加工時間が自動記録され、後の確認作業が非常に便利になりました」
西山社長:「納期管理では、加工部品の進捗状況を確認したい時に、完了・未完了が一目でわかるのがとても助かっています。導入前後で最も変わったのは部品の紛失がなくなったことで、瞬時に所在を把握できるようになり、作業効率が大幅に改善されました」
エムネットくらうどのバーコード運用
データ連携による利益創出とお客様への利益還元を目指す
西山社長:「今後の展望として、DXをさらに推進していきたいと考えています。TECHS及びエムネットくらうどで蓄積されたデータをどう活用するかが課題です。これらのデータを結びつけて、より利益を生む活動になるシステムに発展させ、お客様により多くの利益を還元できる使い方を検討していきたいと思っています」