蓄積データの活用でスピード感のある経営判断を実現

株式会社三谷製作所 様

100年の実績と信頼を基に、長尺シャフト・特殊ねじ・大型製品を高精度・短納期で製作

株式会社三谷製作所様は、1918年に創業された歴史ある会社です。100年に及ぶ歴史から培ったノウハウは、長尺加工、ねじ加工の分野で他社を圧倒するスペシャルな技術に活かされています。
高精度・高品位が強みの長尺加工は、製鉄所の「ラインシャフト」、排水用設備の「ポンプシャフト」、発電所の「発電機軸」など幅広い分野で使用されています。ねじ加工においては、高圧力下で使用される「のこ歯ねじ」という特殊な形状の加工を得意とされており、お客様のニーズに沿ったねじを製作されています。
大型五面加工機から旋盤まで幅広い加工設備と、長年蓄積された「技術」と「経験」で、高い品質の製品を生み出されている三谷製作所様。
「mitani de se1kai」というキャッチフレーズのもと、常に時代のニーズを先取りされ、「先進の技術力」で世界一を目指されています。


           
株式会社三谷製作所
CLIENT PROFILE
商 号株式会社三谷製作所
所在地広島県
設 立1951年4月
資本金1,000万円
事業内容各種精密機械工作
ホームページhttp://www.onomichi-mitani.co.jp/

データの一元管理と見える化、受注生産向けで自社に合うと直感

「TECHS-BK(以下、TECHS)導入前は、オリジナルで構築したシステムと、Excelでの工程管理を併用していました。しかし、管理がバラバラで、業務が属人化していました。さらに、指標となるデータが足りず、素早い経営判断ができませんでした。
そのため、データの一元管理・見える化と、スピード感のある経営判断が実現できるシステムを探し始めました。
テクノアからの電話をきっかけに、展示会で話を聞きました。受注生産向けで、求めていた機能も備わっているTECHSは、当社に合いそうだと直感し、導入を決めました。」

業務の効率化で、実績登録工数年間180時間、事務工数年間53時間削減

「ハンディターミナルを活用し、現場でリアルタイムに実績が登録できるようになりました。前システムでは、手書きの日報を事務所で回収し、一日の終わりに入力していました。そのため、入力工数と入力までのタイムラグが発生していました。実績登録の効率化で、年間180時間の工数削減ができました。
今まで実績登録は原価集計のためだけに行っていましたが、TECHSではそれが進捗管理にもつながるので、一石二鳥なのが嬉しいです。
さらに、消費税入力や入金予定確認、支払入力、納品書作成などの業務が大きく効率化でき、年間53時間の事務工数削減につながりました。」

進捗管理の実現で、得意先の回答待ち時間がゼロに

「TECHSで進捗管理が実現し、得意先からのお問合せに即答できるようになりました。以前は、現場へ行くか、担当に聞かないと進捗がわからず、回答に時間がかかっていました。また、工程の詳細な進捗を把握できていると、回答時の印象や説得力が全く違います。お問合せを通じて得意先からの信頼を獲得できたのはTECHSのおかげです。」

Seiryuで設備や資源を最大限に活用

「当社では、毎日様々な受注や納期変更があり、常に生産計画の修正が発生していますが、Seiryuを活用し、リアルタイムで最適な再調整ができています。以前は、生産計画は工場長の頭の中だけで管理されていて、属人化の解消と見える化が課題でした。
Seiryuは、TECHSのデータから自動で生産計画の立案ができ、さらに、ガントチャート形式で見える化できます。負荷が上手く分散され、設備や資源も最大限活用できるようになりました。一日の作業予定が明確になることで、現場の朝ミーティングの効率が上がりました。納期問合せの回答に要する時間も1/5に短縮されました。
さらに、現場に大型モニタを導入したことで、見える化はもちろんですが、訪問された得意先にも管理レベルを褒めていただくことが増えました。」

EUC ToolでTECHSの蓄積データを活用し、経営戦略につなげる

「EUC Toolは、TECHSに蓄積されたデータを様々な条件で検索・抽出できます。それをもとに、オリジナル帳票を作成したり、Excelに出力して集計したりと、情報の見える化に大きく貢献しています。
当社のオリジナル帳票の一例として、「売上及び受注年計表」での景気動向の把握や、「エリア別受注金額」を使った重点営業エリアの目標設定など、幅広く活用しています。今では、好景気や不景気の波を、エリア別に判断できるようになりました。
また、受注の付帯情報として、製品の長さ・重量・形状、特殊ねじ等のデータを入力し、分析することで、重点受注製品の目標設定が立てやすくなりました。
実際のデータを見える化することで、思い込みをなくし、自社の強みを活かした経営戦略につなげられています。
他にも、売上や仕入予定金額が締めを待たずにすぐ確認できるので、キャッシュ・フロー計算も容易になりました。」

TECHSとクラウドのファイル管理システムでリピート品の段取を効率化

「当社は、段取状況を毎日写真に撮り、クラウドのファイル管理システムに保存しています。想定外のリピート品を受注した時は、TECHSの実績データから作業日を割り出し、ファイル管理システムで該当日の保存写真を見て、段取方法や手順を確認しています。加工で一番時間がかかる段取を効率化できるこの運用は、現場からも大変好評です。」

データを基に、社員同士が声を掛け合い、改善意欲が向上

「TECHSのいいところは、どこからスタートするかの選択ができ、自社のペースで運用レベルを上げていけるところだと思います。運用しながら、足りない部分を知り、取り入れるかどうかを考えることができます。そして、ルールを決めて運用すれば、自然にデータが蓄積していきます。今は、蓄積データの結果や、分析して変遷がわかることが楽しみになっています。
改善できた時には、社員同士が声をかけ合うようになり、社内の改善意欲向上にもつながっています。
今後の目標は、不良品管理をTECHSで行うことです。原因や対策を記録して不良報告書を作成する機能などを活用し、不良削減につなげていきたいです。そのために、まずは不良数を登録し、集計するところからスタートしようと思っています。」

導入製品・サービス