受注データ取込とマスタ登録で受注関連工数9割削減
株式会社エイワ 様単品から量産品まで幅広い技術を用いた製品を、多業種のお客様へ提供
株式会社エイワ様は、創業以来、アルミサッシをはじめとする建築土木資材を一貫製造で手掛けてこられました。単品から数万個という量産品まで、あらゆるロット数での注文に対応されています。最速で即日納品が可能な短納期体制や、CAD・CAMを利用した高精度・高品質な生産体制も万全です。
「長尺加工」と「アルミ押し出し加工」を最大の強みとし、その技術で生み出された資材は、「あべのハルカス」、「中部国際空港」などに採用されています。
さらに、工場家具の自社ブランド「reon」の展開や、中部IT経営力大賞の受賞など、先進的な取組みが対外的にも評価されています。
【今回お話を伺った方】
代表取締役 佐藤 全良 様
専務取締役 佐藤 裕彦 様
品質保証チーム 部長 可児 洋和 様
管理チーム 土田 仁 様
商 号 | 株式会社エイワ |
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所在地 | 岐阜県 |
設 立 | 1971年7月 |
資本金 | 1,500万円 |
事業内容 | 建築土木資材・建築金物、産業機器部品製造 |
ホームページ | https://eiwa01.co.jp/ |
少品種大量型から多品種少量型へ受注形態の移行をきっかけに導入
佐藤社長:「当社は創業以来、主に建材業界向けの部品製造を行っていましたが、2018年に産業機械の部品製造への参入を決めました。
当時は、少品種大量生産向けの生産管理システムを導入していましたが、産業機械の部品製造は多品種少量生産が多いため、管理体制のミスマッチが顕在化していました。
そこで、新システムを検討する中で、多品種少量生産向けに特化したTECHS-BK(以下、TECHS)を知りました。調べていく中で、TECHSには部品加工業向けのすべての機能が詰まっていると確信し、導入を決めました。」
受注データ取込やマスタ登録で、受注関連工数を9割削減
土田様:「受注データの取込機能で、受注入力工数を月36時間削減できました。
以前のシステムは、受注の取込機能がなかったため、CSVデータで受領した受注情報であっても、紙に印刷してから手入力していました。現在は、CSVで受注情報をまとめて取込を行っています。データ取込によって、工数だけでなく、転記ミスも削減でき、その効果を実感しています。
リピート品の場合は、受注時に製品の情報や工程をTECHSにマスタとして登録しています。そうすることで、次回から、製品の品番を入力するだけで自動で工程まで展開してくれます。
以前と比較すると、受注全体で約9割の工数を削減できました。」
佐藤専務:「営業側でも、工程負荷が見えるようになったことで、受注の可否判断や納期予測が容易になりました。以前は、現場と営業の認識のずれが大きかったのですが、その差異が大幅に減少しました。
また、見積システムをTECHSに連携させたことで、私が行っていた見積業務をパートさんに任せることができました。空いた時間で、新規顧客の開拓など、より付加価値の高い仕事に注力できるようになりました。」
図面管理連携オプションで図面登録工数9割、図面検索工数5割削減
佐藤社長:「図面管理連携オプションも大きな効果がありました。以前は、すべての情報を手入力しており、多くの工数がかかっていました。今は、図面と作業指示書をまとめてスキャンするだけで、製番、図番、ファイル名などの検索用のキーワードと図面データが自動でシステムに登録されます。図面の登録工数は9割削減され、情報の入力ミスもなくなりました。
また、登録作業が追いつかず、未登録の図面が多数あったのですが、今では必要な図面全てを簡単に登録・共有できるようになり、図面の管理精度が大きく向上しました。」
可児部長:「TECHSの各画面から誰でも簡単に図面参照ができるようになり、図面検索工数を5割削減できました。登録の自動化により入 力ミスが減ったことで検索ヒット率も上がっています。」
工場全体の進捗見える化で、段取り・加工を効率化
可児部長:「各工程のリアルタイムの進捗が、いつでも誰でも確認できるようになり、問い合わせ対応時間が短縮できました。併せて、現場でモノを探す時間も削減できました。また、進捗の見える化で、仕掛中の複数の製番を加味した効率のよい段取り・加工順で製作が行えるようになりました。前工程の進捗が確認できたり、工程ごとに色分けされているので、現場でも視覚的にわかりやすいと好評です。」
不良分析による再発防止で、現場の残業時間5割削減
可児部長:「作業実績は、ハンディターミナルで収集しています。工数だけでなく、原価も自動集計されるため、後集計の工数やミスがなくなり、原価集計精度も向上しました。
さらに、ハンディターミナルで不良情報を収集することで、不良の種類を分析し、再発防止策が立てられるようになりました。その結果、再製作の頻度が激減し、現場の残業時間は半分程度に減少しました。」
実績の見える化で現場の改善意識が向上
佐藤社長:「当社では、実績工数と担当者別単価で算出した実績金額をEUC Toolで集計しています。それを個人ごと、チームごとにグラフ化し、各チームリーダーに月次で配布しています。特に、チームの成果は、生産性と利益の重要な指標となります。リーダーがチームメンバーと結果を共有して現状把握と分析を行うことにより、改善意識の向上につながっています。」
Seiryuを全社で活用し、より効率的な生産体制に
佐藤社長:「切削部門のマシニングチームでSeiryuを使用しています。人が気づかないことまで考慮して自動で工程計画を立ててくれるので、とても重宝しています。突発的な残業がなくなり、特急品への対応力も向上しました。今は一部門だけの利用ですが、今後は他部門 にも展開し、全社でSeiryuを活用していきたいです。そうすることで、複数の部門や工程をまたぐ製品でも、より効率的に製作を行うことができると考えています。」
可児部長:「現在は進捗管理画面の一部を紙で掲示していますが、これからはすべて画面上で確認することで、よりリアルタイムな生産管理体制を確立していきたいです。」