情報の一元化で事務工数が大幅削減、社内の意識変化も

有限会社ほさか工業 様

会社紹介

金属、プラスチックスに続く第三の素材、ファインセラミックスは、さまざまな最先端産業において、高度な設計思想を実現できる夢の素材として、ますますその応用範囲を広げつつあります。
有限会社ほさか工業様は、30年以上にわたって蓄積された高度な技術と経験で、ファインセラミックスの生加工(グリーン加工)をはじめ、難形状部品や試作部品の製作、同時5軸加工機による複雑な3D加工などを、短納期で手掛けられています。工業製品だけでなく、アクセサリーの製作や、新素材・難削材、樹脂素材など、セラミックス以外の切削加工にも対応されています。また、お客様の多様なニーズに応え、高精度、高品質の製品を安定供給するために、積極的に最新技術を取り入れ、ファインセラミックスの新しい可能性を創造されています。


           
有限会社ほさか工業
CLIENT PROFILE
商 号有限会社ほさか工業
所在地神奈川県
設 立1978年3月
資本金800万円
事業内容セラミックス製品・製造販売、セラミックス生加工(グリーン加工)、 その他特殊素材加工、各種治工具製作
ホームページhttp://www.hosakaind.jp/

導入のきっかけ

杉原社長:「以前は、見積や受注、作業指示などはExcelで、図面は紙で管理していました。また、売上時には、Excelから販売管理システムに情報を転記して納品書、請求書を出力していました。その後、納期遅れの改善のために、日程管理システムを導入しました。しかし、当社は短納期の仕事も多く、複数システムへのデータ入力や転記、業務やスケジュールの管理に限界を感じていました。そこで、情報の一元管理と、転記工数の削減を目的に、システムの検討を始めました。そんな時、テクノアからもらった電話をきっかけに、TECHS-BK(以下、TECHS)のデモンストレーションを見ました。TECHSには、まさに当社に必要な機能が全て揃っていると直感し、導入を即決しました。」

年間390時間の作業指示・計画、図面管理工数削減と、納期意識の向上

杉原社長:「TECHSで、作業指示や日程計画、図面管理を大幅に効率化できました。以前は、作業指示書に、工程情報まで記載できていませんでした。
今は、過去の工程情報を参照するだけで、工程やその納期まで設定された作業指示書をすぐに発行できます。リピート品の場合も、TECHSから過去の作業指示書や図面がすぐに検索・参照できます。膨大な書類の中から、過去の作業指示書や図面を探し出す必要もなくなり、年間90時間の工数を削減できました。
さらに、TECHSから連携した工程や納期の情報をもとに、日程計画オプションで工程や機械の負荷や、他製番との兼ね合いを考えたスケジュールを立てられるようになりました。これにより、Excelの作業指示情報を日程管理システムに転記する必要もなくなり、年間300時間の工数削減と、現場に過度な負担をかけない、負荷を平準化した作業計画が立案できるようになりました。
また、負荷や進捗状況がわかるようになったことで、仕事を受けてもよいかどうかの判断や、納期回答がすぐにできるようになり、得意先からの信頼が増しました。そして、現場の負荷を配慮した工程の納期設定により、現場の納期意識も高まり、作業効率と納期厳守率が向上した点も大きな導入効果の1つです。」

リアルタイムの実績収集で、年間140時間の工数を削減

杉原社長:「工程の進捗状況も、簡単に確認できるようになりました。以前は、直接現場を見てまわらないと進捗が全くわかりませんでした。今は作業者がハンディターミナルで作業実績を入力すると、すぐに進捗状況に反映されます。そのため、事務所にいながら、リアルタイムに進捗状況が確認できます。これにより、得意先への納期回答もスムーズに行えるようになり、年間50時間の工数を削減できました。また、ハンディターミナルでの実績収集により、現場で指示書に工数を手書きするのにかかっていた、年間90時間の工数が削減できました。」

正確な原価把握で、確実に利益が出る見積の作成が可能に

杉原社長:「他にも、TECHSでは、転記や集計の手間もなく、製番ごとの実績や原価が自動で集計されます。そのため、案件ごとの原価や粗利はもちろん、工程ごとの作業予定と実績時間の対比も簡単に行えます。これにより、過去の実績をもとに、確実に利益の出る見積書を作成できるようになりました。かつては、指示書に手書きした工数を全く集計・活用できていませんでした。その結果、案件ごとの正確な原価も把握できない状態でした。もし以前の仕組みのまま、同じように実績や原価を集計しようとした場合、年間150時間以上かかっていたのではないかと思います。」

情報の一元管理と分析による適切な評価で、社員の意識も変化

杉原社長:「TECHSで、見積から売上までの情報を一元管理できたことで、膨大な事務工数を削減できました。社員数が多くない当社にとっては、とても大きな変化です。TECHS導入前は、とにかく私自身が入力作業で手一杯でしたが、これまでの手間は何だったのかと思うほど楽になりました。その削減できた時間と、TECHSに蓄積されたデータを使って、EUC Toolで製品別の売上分析や作業者別の工数の予実差異分析などを行っています。このように、工数削減だけではなく、様々な角度から情報を分析し、適切な評価ができるようになったことで、社内の意識まで変化しました。これは、導入を決めた時には想像もしていなかった嬉しい効果です。」

今後の展望

杉原社長:「TECHSは、操作がわかりやすく、マスタ登録なしでもスタートできます。長年切望していた情報の一元管理の仕組みを、4か月という短期間で構築できたことはとても嬉しかったです。しかし、TECHSはあくまでも、生産管理のための道具です。システムを作り上げるためには、全員で協力して取り組む必要があります。受注、作業実績、仕入などのデータが蓄積・共有され、活用されることで、はじめてカイゼンの良い流れが実現します。まだまだTECHSを全て使いこなしているとは言えませんが、今後はさらにTECHSを深堀りし、より有効活用できるようにしていきます。」

導入製品・サービス