進捗の見える化による稼働率向上で、残業減・利益率アップ

藤恵工業株式会社 様

会社紹介

切削加工に特化した、藤恵工業株式会社様の強みは、40年以上にわたって培われた高い技術力と、課題解決型の圧倒的な営業力です。生産管理システム TECHS-BKの活用や、5S活動などによる業務効率化や価格の最適化、正確な納期管理により、試作開発から量産対応まで、様々なニーズに応えられています。
また、「ものづくりを通して、新たな価値を世の中に提供する」という理念のもと、積極的に新たな領域・事業への挑戦を、続けられています。
近年では、日本の製造業の発展に貢献したいという想いで、ブランド「eIghT(エイト)」を立ち上げられました。その第一弾として、新型コロナウイルスの流行に伴う生活習慣の変化の中、ウイルスの付着が気になる箇所に、直接触れずに使用できるチタン製フックを製造販売され、多くのメディアに取り上げられています。


           
藤恵工業株式会社
CLIENT PROFILE
商 号藤恵工業株式会社
所在地千葉県
設 立1981年3月
資本金1,000万円
事業内容NC旋盤、マシニングセンタによる金属部品の切削加工
ホームページhttps://www.tou-ei.com/

導入のきっかけ

【今回お話を伺った方】
専務取締役 伊藤 啓悟 様
取締役 ISO事務局 伊藤 嘉江 様

取締役 伊藤様(以下、伊藤(嘉)取締役):「長年、販売管理ソフトとExcelで業務を管理していました。しかし、転記やチェックに時間が掛かる、受注や在庫がうまく管理できないなど、問題が多い状態でした。また、作業指示書は、社長が図面に手書きした工程や品番などをExcelに転記して作成していましたが、その方法にも限界を感じていました。そんな中、SEやコンサルタントの経験を持つ専務の入社が決まり、本格的に生産管理システムの導入検討が始まりました。」
専務取締役 伊藤様(以下、伊藤(啓)専務):「インターネットなどで情報を探す中、TECHS-BK(以下、TECHS)の導入社数の多さに魅力を感じました。たまたま取引先でもTECHSを使っていることを知ったことや、当社の問題解決のために、様々な視点で提案をしてくれた、テクノアの姿勢に好印象を持ったことも、導入の決め手の1つです。」

マスタの活用で、リピート品の作業指示工数を月に70時間削減

伊藤(嘉)取締役:「TECHSの導入で、作業指示書の転記がなくなり、指示の内容も改善しました。新規品の場合は、まず私が製品や構成部品の情報とその工程、概算の予定工数などを設定し、それらをTECHSにマスタとして登録します。次からは、製品の品番を入力するだけで、自動で子部品や工程、予定工数が展開され、すぐに作業指示書が出せます。それにより、月に70時間以上の工数が削減できました。他にも、入力間違いや転記漏れ、そのチェックの工数もなくなりました。また以前は、作業指示書に作業工数などを手書きしてもらっていましたが、それを次回の製作に活かせていませんでした。今は、売上時に、実際の作業内容をもとに、マスタに登録された工程や予定工数などを見直しています。それにより、常に最新の情報を次の製作に活かせるようになりました。」

手待ち時間の減少による稼働率向上で、残業時間削減、利益率アップ

伊藤(嘉)取締役:「当社では、製品の品質管理のために、工程ごとに不良のチェックを行っています。以前は、そういった時間も含め、社長の頭の中にあるスケジュールをもとに、工場全体がまわっていました。また、作業指示書に予定工数なども記載していなかったため、前工程の完了予定が読めず、手待ち時間が発生していました。TECHS導入後、生産管理担当から自発的に、次工程にいつモノがくるのかを早めに把握するために、予定工数を入れてほしい、という声が上がりました。今では、段取り時間が変わっただけでも、必ず私に連絡がくるようになりました。また、現場の意識も変わりました。作業者が、TECHSで受注や進捗を確認し、治具の準備などを前もって行うようになりました。手待ち時間がなくなったことで稼働率が上がり、残業時間を減らすことができました。その結果、利益率が上がり、経営数値としての効果を出すこともできました。社員自らが、就業時間内に業務を終わらせよう、という意識を持つようになってくれたことも、TECHSの大きな導入効果の1つです。」

大型モニタによる進捗の見える化で管理体制のアピールも

伊藤(嘉)取締役:「案件の進捗状況は、現場に設置した大型モニタを使って皆で情報共有しています。こういった情報の見える化も、手待ち時間の削減と、現場の意識の向上に、大きな効果があったと感じています。」

伊藤(啓)専務:「工場見学に来られた方は、必ず大型モニタに興味を持ってくださいますね。大型モニタを工場に設定したことで、お客様に対しても、当社の納期管理レベルの高さを、アピールできるようになりました。」

在庫確認時間を年間40時間削減 新しい業務にも携われるように

伊藤(嘉)取締役:「在庫管理も改善しました。以前は、入出庫の都度、Excelに履歴を記載していました。また、正確な在庫状況が把握できず、死蔵品も多い状態でした。TECHSでリアルタイムに在庫の入出庫を入力することで、在庫がいつ何個ある予定なのか、現在の在庫がいつ加工したものかが分かるようになりました。それにより、年間40時間近くの確認工数を削減できました。現在はまだすべてのデータ整備が終わっておらず、順次合わせている段階ですが、だんだん出庫時の間違いなどもなくなってきています。このように、TECHSによる事務工数の削減効果ははかり知れません。それでできた時間を使って、新規商品の開発や、商談会、展示会への参加などにも携われるようになりました。」

今後の展望

伊藤(啓)専務:「TECHSを導入して、受注や在庫の管理、作業指示の改善、進捗などの情報の見える化が実現しました。次は、TECHSに蓄積された作業予定と実績時間のデータをEUC Toolで分析し、それをもとに、作業者を公平な視点で評価していきたいと考えています。
また、これは要望なのですが、TECHSを使われている企業は、しっかり納期などを管理されているという安心感があります。新しく外注先を探す場合など、TECHSユーザー同士をマッチングしてくれる仕組みがあるといいですね。」

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