『TECHS-BK』で、迅速な負荷管理と大幅な工数削減を実現

山陽鉄工株式会社 様

大型設備で、高品質な航空機構造部品を製造

山陽鉄工様は、1947年に岡山県倉敷市にて創業されました。
主に、船舶や製鉄設備向けの大型部品の製造に始まり、大型アルミ加工技術による高品質な部品の製作、半導体や液晶製造装置の部品製作などへと、事業領域を広げられていきます。
そして、2006年には、玉島工場で航空機構造部品の生産を開始され、現在は基幹事業の一つとなっています。その中で「JISQ9100(航空、宇宙、防衛産業向け品質マネジメント)」認証を取得し、高品質な製品を提供できること、20メートルクラスの大物部品が製造できる設備を数多く稼働していることが、他社と差別化している山陽鉄工様の強みです。
今回、玉島工作部 部長 藤本 祐也 様、 航空生産管理係 リーダー 守分 順一 様にお話を伺いました。


           
山陽鉄工株式会社
CLIENT PROFILE
商 号山陽鉄工株式会社
所在地岡山県
設 立1947年1月
従業員数1,000万円
事業内容航空機部品・特殊機械部品・大型アルミ高品位部品および大型精密機械部品の製缶、溶接、切削加工
ホームページhttps://34economical.com/

必要な機能を網羅した『TECHS-BK』に決定

藤本様に、『TECHS-BK』導入の経緯を伺いました。
「以前は、自社開発したAccessベースのシステムで、受発注と工数を別々に管理し、機械設備はExcelで管理をしていました。このような管理方法は、システムのメンテナンスの問題や、作業効率が悪いといった問題があり、製販一体型の生産管理システム導入の検討を始めました。
ところが、地元のソフトウェア会社に相談すると、莫大な費用と時間がかかることが判明しました。
さらに社内では、管理方法を変えたくない意見と、新しい業務に見直すべきという意見に分かれ、方向性がなかなかまとまりませんでした。
そこで、ITコンサルタントに相談し、総合的な判断のもとパッケージソフトの検討を進めることにしました。
候補を絞る中、『TECHS-BK』は、日程管理や独自伝票の設計など、当社に必要な機能が、オプションなどで全て用意されており、最適なシステムであると判断して導入を決めました。」

受注取込とメール自動送信で年間100時間もの工数を削減

「『TECHS-BK』の一番の導入効果は、受注取込オプションとEUC自動メールオプションの活用により、受注や発注単価の確認や修正の工数を大幅に削減できたことです。
受注データ取込後、その単価と『TECHS-BK』の売単価に差異があった場合や、発注単価が適正でない場合に、自動でメールが配信される仕組みを構築しました。
以前は、得意先からの注文単価と、自社で管理している売単価に差異がないかを目視で確認し、単価の見直しを行っていました。また、外注先の変更に伴い、発注単価をメンテナンスする際などにも、どうしても漏れやミスが発生していました。
EUC自動メールオプションにより、こういったミスや確認の手間が一切なくなった結果、年間約100時間もの工数が削減できました。」

年間130時間の日程管理工数の削減と、詳細な進捗管理を実現

また機械設備の負荷や進捗の管理について、守分様は「とても満足しています。以前は、受注の都度、Excelの日程表と機械負荷表を見て、頭の中で調整しながらExcelを修正していました。そのため、負荷管理に大変な工数がかかっていました。
日程計画オプション導入後は、負荷グラフを確認しながら、日程をマウスでドラッグして調整するだけで、機械や製番別などの複数の負荷表を一度に更新できるようになりました。
その結果、年間約130時間の工数削減が図れました。加えて、製番単位でしか管理できていなかった進捗も、工程単位で細かく管理できるようになりました。
また今まで現場では、案件の全体像や後工程が見えていませんでした。そこで、作業者が現場で随時日程計画を確認できるよう、デジタルサイネージで『見える化・見せる化』を実現しました。それにより、私への問合せが減ったことに加え、作業者の工程納期に対する意識が高まりました。」とお話しくださいました。

欲しい帳票を、自由に、素早く、簡単に出力

帳票作成やデータ抽出に関する導入効果について、藤本様は「以前は、Excelに受注情報を手入力して作成していた機械別の作業優先度の管理表が、今では『EUC Tool』で1クリックで出力できるようになりました。」
また守分様は、「『EUC Tool』で、誰でも簡単に欲しいデータを抽出できるようになりました。その結果、データ集計の手間がかかりすぎるとの判断で行えていなかった、受注残などの管理が行えるようになりました。
それに加えて、新しく、機械ごとの作業残や出来高のグラフなども作成しました。これらは、目標に対するモチベーション向上や、人材配置の参考にしています。
他にも、本社にメールやFAXで納品書を送付していた作業を、EUC自動メールでの送信に切り替えました。これにより、送信処理の工数削減だけ
でなく、送付忘れや漏れがない、正確な報告ができるようになりました。」とお話しくださいました。

実績データを根拠に、値引きの可否を即座に判断

原価について藤本様は、「お客様からリピート品の値引き要請があった場合、実績データをもとに、すぐに対応可否が判断できるようになりました。また、値引きが難しい場合も、原価明細をその根拠として提示できます。
さらに、製品ごとの工数管理により、改善対象とすべき製品を絞り込めるようになり、社内の原価意識も向上しました。」とお話しくださいました。

今後は、IoTで機械稼働管理できる仕組みを検討

守分様は、『TECHS-BK』のさらなる活用も考えていらっしゃいます。
「現在使用している機械稼働システムと『TECHS-BK』との連携により、作番単位で機械の稼働を管理したいです。IoTで稼働実績を自動収集することで、これを実現する仕組みを考えていきます。」と力強くお話しくださいました。

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