『TECHS-BK』のデータ活用で 自社の実力を見極め、経営する

株式会社マツオ 様

QCDを実現する 提案型技術集団

福岡に本社、長崎に工場を置き、北九州を拠点として、精密機械加工、精密板金加工、ワイヤーハーネス加工を行うマツオ様。3次元CAD/CAM設計から、精密機械加工、精密板金、溶接、ワイヤーハーネス加工、組立と、一貫生産を行うことで、短納期・低コストでの製造を実現されています。
熟練の技術者が最新鋭の設備・機械を駆使することで、高性能な製品を作るほか、お客様の要望に柔軟に応えて試作も行い、「QCDを実現する提案型技術集団」を目指されています。
今回は、会社の設立者である、代表取締役会長 松尾 信芳 様(以下、会長)と、そのご子息の代表取締役社長 松尾 直幸 様(以下、社長)に、お話を伺いました。


           
株式会社マツオ
CLIENT PROFILE
商 号株式会社マツオ
所在地福岡県
設 立1988年7月
資本金1,000万円
事業内容精密機械加工、精密板金加工、 ワイヤーハーネス加工
ホームページhttp://www.m2o.co.jp/

自由にデータ抽出できる 『TECHS-BK』を導入

『TECHS-BK』導入の経緯について、社長に伺いました。
「当社が初めて導入した生産管理システムは、私が自作したものでした。使い勝手は悪くありませんでしたが、仕事中にプログラミングだけを行うわけにもいかず、本業に専念するためにも、システムをアウトソーシングすることに決めました。
次に導入したソフトは、入力項目が少なく、自由にデータ抽出が行えませんでした。また、機能拡張に高額な費用がかかるため、別のソフト導入を検討しました。
インターネットをきっかけに知った『TECHS-BK』は、管理できる項目の多さと、データを自由に抽出できる点が気に入り、導入を決めました。」

中小製造業で重要なのは 自社の実力を見極めること

飛躍的な成長を続けられているマツオ様。『TECHS-BK』導入前と比較すると、受注金額は2倍になり、新規得意先も日々増え続けています。どうすれば会社が利益を出し、存続し続けられるのか、また『TECHS-BK』をどのように活用されているのかについて、社長に伺いました。
「中小製造業で重要なことは、自社の実力を正確に知ることです。自社の実力を知るとは、目標とする利益を確保するには、どれぐらいの見積を出せばよいのか、現場でかかるであろう工数はどれくらいかを、瞬時に的確に判断するということです。そのためには、システムでデータを収集して分析することが必要です。やみくもに受注・製造し、販売を行ってもだめなのです。
『TECHS-BK』導入の一番の効果は、この注文を受けてよいのかどうかを、累積データから瞬時に判断できるようになった点です。その結果、確実に利益がでるものだけを受注できるようになりました。また、空いた時間で本来の活動である得意先の新規開拓や、現場の改善に注力できるようになった点も、大きな導入効果です。」

見積精度の向上と 目指す利益の確保

「他にも、『TECHS-BK』は、進捗や負荷がデータとしてリアルタイムに確認できるので、今、受注してもよい状況かどうかの判断が行えます。そして、過去に類似案件があったかどうかも、画面上で即座にわかります。
以前は、書庫から過去の類似案件を探すのも一苦労でした。どうしても見つからず、勘に頼って見積を作っても、高すぎたり安すぎたりと、適切ではありませんでした。
今では、過去実績をもとに、お客様に即座に精度の高い見積を提出できるようになったことで、高い信用を得られるようになりました。」

確実な利益を得るために 得意先の分析を行なう

見積段階での利益確保と同時に、マツオ様が取り組まれたのは、得意先の分析です。
「『TECHS-BK』導入後、数年をかけて得意先との取引の見直しを行いました。利益の出ていない得意先には、『TECHS-BK』で集計した原価データを提示し、価格交渉を行いました。それにより、結果的に取引がなくなったところもありますが、実際にかかった費用を根拠として明示し、今までと同じ単価では受けられない旨を、時間をかけて説明していきました。
また、利益率が高く、受注量を拡大していきたい業種への新規開拓もできるようになりました。これらの判断はすべて、『TECHS-BK』のデータに基づいて行っています。この取り組みにより、新規得意先が大幅に増え、受注金額における得意先構成比率が、『TECHS-BK』導入前とはがらりと変わりました。以前は1社集中でしたが、今では当社が目指す方向性を反映した、分散した形となっています。」

日々の受注・売上、負荷状況を確認

マツオ様は、見積段階での利益確保の取り組みだけではなく、日々、受注・売上金額をリアルタイムに分析し、当月・次月の利益確保のためには、あとどれだけの受注が必要かを常に確認されています。
また、全社の負荷を、現場の見た目の忙しさだけではなく、金額ベースで把握するために、日別の受注金額、出荷金額(売上額)を『EUC Tool』で抽出し、Microsoft® Excelでグラフを表示させる仕組みを活用されています。
このグラフを常時ご覧になっている会長は、『TECHS-BK』の導入効果を次のようにお話しくださいました。
「私の時代の頃は、手書きの管理が普通でしたから、受注予測などを分析したことはありませんでした。また、見積金額もすべて経験則に基づいて算出していました。
今では、社長が作成したこのグラフを見るのが、私の毎日の仕事です。これがあれば、受注・売上に関することが一目でわかります。また、仕事が受けられるのかどうかの負荷状態も判断できますし、目標利益に達していない場合は、過負荷でなければ、短納期でも営業活動をして受注しよう、という判断も行えます。
『TECHS-BK』導入前と比較して、全てにおいて効率性が格段に上がりました。当社の未来は明るいですよ。」と笑顔でお話しくださいました。

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