『TECHS-S』導入を機に全体最適で業務改善に取り組む

コーセーエンジニアリング株式会社 様

配電盤の設計から製作まで短納期の要望に柔軟に対応

コーセーエンジニアリング様は1991年(平成3年)岡山県岡山市に設立、以来電気設備や電機システムにより社会インフラを支える総合配電盤メーカーとして、数多くのお客様のご要望に応えられてきました。
同社の強みは、自動電線加工機、塗装ロボットなどの業界屈指の先進的な工場設備を持ち、短納期の個別受注生産の要望に柔軟に対応できることです。
2012年には国際社会の中でのさらなる飛躍を目指し、ベトナム・ハノイにKOSECVietnamCo.,Ltd.を設立。製缶図面の設計を現地で実施するなど、国内外のお客様のニーズに合わせ、高品質、ローコストを意識した製作を目指されています。
今回は代表取締役社長蓮岡実様、営業部次長梅谷欣世様、設計部大谷壮史様に『TECHS-S』の導入の経緯やその効果についてお話を伺いました。


           
コーセーエンジニアリング株式会社
CLIENT PROFILE
商 号コーセーエンジニアリング株式会社
所在地岡山県
設 立1991年1月
資本金4,000万円
事業内容高圧受配電盤、低圧配電盤の設計製作、制御回路設計及び制御盤の設計製作、計装回路設計及び計装盤の設計施工、電気設備工事及び計装設備工事の設計施工
ホームページhttp://www.kosec-gr.com/

会社規模の拡大にともない『TECHS-S』導入を決定

以前は独自のシステムを使用されていたコーセーエンジニアリング様。会社規模の拡大にともない、システムに限界を感じるようになり、自社に合うソフトを探されていました。
蓮岡社長は『TECHS-S』導入の経緯について、「以前の独自開発のシステムは、便利さはあるものの、度重なるシステムの追加改造により、全社システムとしての統一性を欠いているという問題を抱えていました。その点『TECHS-S』は、個別受注生産に対応したパッケージソフトで、システムに一貫性があり、会社の成長に合わせて活用できると判断したため、導入を決定しました。」と語ってくださいました。

『TECHS-S』導入を機に全社で業務フローを見直し

コーセーエンジニアリング様は、「今やっていることの継続」ではなく、「会社の業務見直し・改善のきっかけ」という認識のもと、全社で『TECHS-S』の導入に取り組まれました。
『TECHS-S』の導入において中心的な役割を担われた梅谷様は、「重要なのは、自部門のことだけではなく、会社全体で最も効率的な方法を考えることです。そのために全部門のリーダーを集め、全ての業務を漏れなく行うには、どの業務をどの部門が担当すべきかを徹底的に議論しました。一例として、以前は部品表の取込を購買部門が担当していたのですが、連絡ミスや取込漏れが多くあったことから、設計部門が行うように運用を変更しました。」とお話しくださいました。

在庫の『見える化』により2年弱で1,280万円の原価削減

今回、コーセーエンジニアリング様では、進捗、原価の『見える化』とともに、在庫の『見える化』にも取り組まれ、大きな改善効果を出されました。
大谷様は、「設計担当が在庫状況を把握できるようになったことで、以前は管理しきれずに処分していた大量の余剰在庫をうまく利用できるようになりました。その結果、2年弱で1,280万円もの原価削減効果を生み出しました。」と語られます。

『EUCTool』を活用し、情報共有と注意喚起

『TECHS-S』の導入効果について、「自部門の負担は増えましたが、会社全体として手配業務を早く、確実に行えるようになったことは大きなメリットです。設計部門が『TECHS-S』に 部品表データを入力すると、『EUC自動メール』で資材部門に自動で連絡が届くようにしています。その後の手配進捗は、設計担当が『EUCTool』で各自必要な情報を抽出して活用しています。設計担当が自分で原価を確認することで、コスト意識も強くなりました。」と大谷様。また梅谷様は、「『EUC自動メール』を活用して、原価が予算を超えそうな物件を、営業担当に定期的に知らせるようにしています。メールを受けた営業担当者は、部品表の変更履歴を確認し、それが得意先からの仕様変更依頼に関するものかどうか、またそうであれば、きちんと請求しているかを迅速に確認するようになりました。結果として、請求漏れは激減しています。」とお話しくださいました。

『バーコードリーダー』で受入処理がスムーズに

その他の効果について、梅谷様は「資材の受入の効率化を図るため、バーコードリーダーも導入しました。従来、部品の入荷は、1人が型番を読み上げ、もう1人がチェックするという2人体制で行っており、大変工数がかかっていました。現在は、仕入先から届いた現品票をバーコードリーダーでスキャンするだけで、即座に『TECHS-S』に反映されるため、1人で簡単に処理が行えるようになりました。その結果、1か月あたり60時間もの工数を削減できました。」とお話しくださいました。

継続するために、ルールの周知徹底・運用定着

最後に、蓮岡社長に今後の目標や課題について伺いました。
「新しいシステムの導入を決めると、その構築が目的になりがちですが、本来の目的はシステムをうまく活用して業務改善につなげることです。今後もその目的を見失わず継続していくために、ルールを周知徹底し、運用定着をしっかりと見届け、導いていきます。」
今回、コーセーエンジニアリング様の強みとして感じたのは、「トップの強烈なリーダーシップ」と「各部門の調整力」です。人は、見られていないと思うと気が緩みがちですが、しっかりと見られていること、さらにそれが評価につながると分かれば、一所懸命になるものです。このリーダーの「見届け」こそが「継続する力」に繋がっていることを教えて頂くとともに、目標に向かって全社で進むことができた組織力こそが、生産管理システム導入成功の秘訣であると感じました。

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