『TECHS-S』導入により処理工数を半分以下に削減

牧野フライス精機株式会社 様

世界最高水準の工具研削盤を提供

神奈川県愛甲郡に本社を構える牧野フライス精機様。
小型のマシニングセンターの製造から始まり、2002年からは、工具研削盤の製造に特化。自社開発による独自対話ソフトにより可能となった、多種多様な加工と、どんな細かなニーズにも応えられる豊富なオプションが製品の特徴です。
また近年は、工具加工用の機械だけでなく、CCDカメラを使用した工具の3次元測定装置を製作。設立以来、半世紀以上にわたって培われた高い技術力とノウハウをベースに、日本初、世界初となるような最先端の技術開発に常に取り組み、より高精度な、新しい製品を製造されています。
今回は、「高品質、高精度の工具を、安定した品質で製造できることが当社製品の強みです。うちの機械は世界一です。」とにこやかに語ってくださった、生産管理部マネージャ辻秀樹様に、『TECHS-S』導入の経緯や、導入後の効果などについてお話を伺いました。


           
牧野フライス精機株式会社
CLIENT PROFILE
商 号牧野フライス精機株式会社
所在地神奈川県
設 立1965年5月
資本金47,925万円
事業内容NC工具研削盤、汎用工具研削盤等の製造・販売、メンテナンスサービス
ホームページhttps://www.makinoseiki.co.jp/

『TECHS-S』導入の決め手はコストパフォーマンス

『TECHS-S』導入の決め手について、辻様は、「なんといってもコストパフォーマンスのよさですね。また、自社の多品種小ロットの形態にもぴったりでした。」と語ってくださいました。
「以前は、オフコンとExcelを併用して業務を管理していましたが、オフコンでは複数業務の同時処理ができなかったことと、データの2重管理をやめたいと思い、システムを探しました。
10社ほどから比較、検討しましたが、カスタマイズしないと自社の運用に合わないものが多い中、『TECHS-S』は汎用性が高く、自社の形態や、情報の管理体制にぴったりでした。
他部門で、手組の管理システムを使用していますが、機能追加にも都
度費用が掛かってしまいます。『TECHS-S』は、新しい機能も次々と追加され、掛けた費用以上のメリットを感じています。」

『TECHS-S』導入により処理工数を半分以下に削減

当初より、企業文化として、受発注から作業実績、在庫、原価情報に至るまで、高い管理体制が整っていた牧野フライス精機様。
「管理している情報自体は以前とほぼ同じですが、当初の目的であった、複数業務の同時処理と情報の一元化の実現はもちろん、効率の改善と情報の見える化ができたという点では大きく変わりました。例えば、部品表について、以前は部品構成を都度Excelに手入力し、それを数十部品ごとにオフコンにコピーして発注していましたが、『TECHS-S』では、あらかじめ登録しておいたユニットの基本構成を部品表に自動展開した後、変更点だけを更新しています。また、Excelの部品表を一括で取り込み、そのまま発注することもできます。
発注時には、ロット単位に応じた単価での発注や、同一部品の過去履歴から複数社の価格を比較する機能をよく使っています。以前は、在庫発注時には在庫数を加味しながら1点1点発注を決めていましたが、現在は在庫の自動発注機能により、不足分をまとめて発注しています。
3万点ほどある在庫の管理についても、以前は通常業務を止めた状態で2日ほどかかっていた棚卸が、半日程度で終わるようになりました。
このように、部品表作成、発注、在庫管理にかかる工数を、以前の半分以下にまで削減できました。他にも、仕入や完成の入力時にバーコードリーダーを活用することで、作業工数の削減を行っています。また、発注単価の見直しなどにより、仕入原価も低減できていると感じています。
情報の見える化については、部品や工程などの進捗状況が色で一目で分かりますし、部品表設定時、発注時などに、正確な在庫数がリアルタイムで見られます。
また、『EUCTool』でも、受注残、在庫状況の確認、構成部品の逆引きなど、自社オリジナルの検索画面を作り、情報の見える化を進めています。また、項目を自由に選択し、帳票のレイアウトもできるので、発注書、支払明細表などの様々な帳票を作ったりと、大変便利に活用しています。」

自社にあわせた研修、提案で、システム移行もスムースに

「システム移行時には、まずは半年かけて『TECHS-S』の研修を行い、その後、旧システムと『TECHS-S』の並行稼働を3か月間行いました。決算の棚卸と、社屋の引っ越しと同じタイミングでの本稼働を目指したため、大変繁忙な時期の本稼働とはなりましたが、事前の研修がしっかりしていたため、特に混乱や問題もなく、早く立ち上げることができたのではないかと感じています。
また稼働後、ちょっとした使い勝手で改善してほしいと思っていた点があったのですが、最新のバージョンで改善されました。このように、ユーザーの声が次々と製品に反映されることもうれしいですね。」

仕掛原価の把握により、さらなる収益性のアップが目標

今後の展望について、辻様は、「次のステップとしては、仕掛中の製品の予定原価の把握と、よりリアルタイムな原価の管理が目標です。
現在は、完成原価の管理が主になっており、作業実績については、月に1度、Excelに入力した工数データをまとめて『TECHS-S』に登録している状況です。
まずは、各自が日次で日報を入力できるように環境を整備し、リアルタイムに原価を集計していきます。それと並行し、予定原価を事前に把握し、実績原価をリアルタイムに管理することで、主要機種のコストダウンを図り、機種ごとの利益率を均一にコントロールすることを目指します。」と語ってくださいました。

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