大型モニタで進捗を見える化、納期遵守率100%を実現

株式会社ミドリ産工 様

積極的な設備投資でお客様のニーズに対応 新規事業にも挑戦する金型部品メーカー

株式会社ミドリ産工様は、順送プレス金型や精密部品の技術提供を主軸に事業を展開されています。最新の工作機械を駆使し±0.002mmの高精度部品を自社のみで製作できることが大きな強みです。
ミドリ産工様は、補助金制度を活用した設備投資を積極的に行われています。5軸マシニングセンタや三次元測定機、レーザー加工機などの最新設備を導入され、お客様からの様々なニーズに対応されています。
その充実した設備と長年培われた精密加工技術を生かし、新たな事業にも挑戦されています。一般消費者向けに展開するオーダーメイドのベルトバックルは、接合を使わず『削り出し』で製作されているのが大きな特徴です。

今回お話を伺った方
代表取締役専務 上原 大輔 様


           
株式会社ミドリ産工
CLIENT PROFILE
商 号株式会社ミドリ産工
所在地神奈川県平塚市
設 立1978年10月
資本金1,000万円
従業員数12名
事業内容精密プレス金型の設計・製作、金型部品・精密部品製造
ホームページhttps://www.midori-sk.co.jp/

情報の一元管理、見える化を目指し、TECHSを導入

「以前は、Excelや手書きで作成した工程表をホワイトボードに貼り、マグネットで進捗を管理していました。しかし、工程表の作成負荷や、掲示スペースの不足などから、一部の得意先の進捗しか管理できていませんでした。そのようなアナログ管理に限界を感じ、長期的な目線で長く使えるシステムを探していたところTECHS-BK(以下、TECHS)に出会いました。
これなら、工場内の情報を一元管理、見える化し、当社の課題を解決できると思いました。導入実績の多さや、万全のサポート体制なども決め手となり、導入を決意しました。」

若手社員のデジタル化への姿勢がベテラン社員に波及

「当社はアナログな社風であったため、初めての生産管理システムの導入には不安がありました。しかし、意外なことに、若手社員が中心となって、目を輝かせながら積極的にTECHSを活用してくれました。その姿勢はベテラン社員にも波及し、デジタルに抵抗があった人たちも、徐々に理解を深めていきました。今では、ハンディターミナルを使って実績を収集し、進捗管理画面の色が変化していくのをとても楽しんでくれています。」

大型モニタでの進捗の見える化で納期遵守率100%を達成 納期の前倒し率が80%に向上

「工場の1階と2階には大型モニタを設置し、TECHSの進捗画面を表示しています。作業担当者は、1日の仕事内容を確認して計画的に作業を進めるようになりました。

大型モニタで進捗情報を確認

さらに、自分の工程だけでなく、前後の工程も確認しています。全員で工程の進捗状況を確認し、意識することで、以前は90%程度だった納期遵守率が、今ではほぼ100%に向上しました。
また、納期の前倒し率も80%に向上しました。お客様からもお喜びの声をいただくことが多く、大変うれしく思います。製品が完成した後の梱包作業も慌てることがなくなり、工場全体として余裕が持てるようになりました。
大型モニタでの進捗の見える化は、自社の管理に役立つだけでなく、対外的にもとても良い影響があります。得意先や商工会の方が来社されると、お褒めの言葉をいただくことが多く、確実に信頼獲得につながっています。
当社は令和5年度に神奈川県内の中小製造業の模範工場として、『かながわ中小企業モデル工場』に認定されました。TECHS導入で生産管理体制をアピールできたことも、認定に一役買っていると思います。」

EUC Toolの活用で帳票作成時間を90%以上削減

「EUC Toolの活用で、見積書、作業日報、検査成績書、出荷ラベル、納品書などの帳票作成時間を90%以上削減できました。以前は、これらの帳票を全て手書きで作成していたため、月50時間かかっていました。部品番号や品番など、同じ情報を何度も転記する必要があり、ミスも発生していました。
TECHSなら、1度登録した情報を参照できるので、何度も同じ情報を入力せずに一連の帳票を簡単に発行できます。帳票発行は、EUC ToolでTECHSに入力した情報をボタン1つで呼び出して印刷するだけです。」

余剰工数で、不良管理、再発防止対策を強化

「TECHSを導入したことで、多くの業務をデジタル化し、工数を削減できました。そのため、今まで余裕がなく取り組めていなかった不良品管理を強化することができました。
以前は、作業者が手書きで不良報告書を作成し、それを集計して不良金額を算出する必要がありましたが、その情報は活用できていませんでした。今は、TECHSで不良情報が自動で集計されるので、とても便利になりました。さらに、EUC Toolを使って、部署ごとの不良発生情報を抽出し、いつでも確認できるようにしました。不良の原因や対策とともに、図面も同時に表示できるようにしています。そのデータをもとに、毎月各部署で不良の発生状況や原因を協議し、再発防止策を講じています。」

EUC Toolで作成した月別不良データ集計表

テクノアのサポートセンターは抜群

「システムを運用する中で、困ったときは、テクノアのサポートセンターを積極的に活用しています。とても驚いたのは、どの担当者も、直接現場を見ていないのに、的確なアドバイスをしていただけることです。これまで利用してきたサポートサービスの中で、テクノアのサポートセンターの対応は群を抜いて素晴らしいです。」

今後の展望

「TECHSを導入して2年が経ち、多くの情報がシステムに蓄積されました。このデータを経営面でどう活用するかが今後の課題です。また、一般消費者向けの新規事業においても、TECHSを活用できるよう、テクノアと協力しながら進めていきたいです。さらに、DXの取組として、発注書の授受、作業指示書、図面の現場回覧など、一部紙媒体で残っている業務のペーパーレス化もできるだけ推進したいと考えています。」

導入製品・サービス