実績収集システムと生産スケジューラで設備の能力把握、生産計画の見える化に成功
クラレファスニング株式会社 様ポイント生産計画の見える化による、納期回答の属人化解消
- 納期回答が高本様一人に依存し、不在時は誰も対応できない属人化した生産計画管理だった
- 実績収集システムEz-Collectで設備能力を正確に把握し、生産スケジューラSeiryuが軌道に乗った
- 生産計画の見える化で社内の誰でも納期回答できるようになり、現場への作業情報共有もスムーズに
クラレファスニング様の事例は「Seiryuを動かすには正確な設備能力の把握が前提」という重要な教訓を示しています。実績収集システムとの組み合わせで設備能力を自動更新できるようにしたことが、スケジューラ活用の成功につながりました。属人化した計画業務を10ヶ月で他担当者に移管できた点も注目です。
導入企業様
USER PROFILE
福井県坂井市に丸岡工場を構えるクラレファスニング株式会社様(以下、クラレファスニング様)は、日本で最初に織製面ファスナー『マジックテープ®』の製造・販売を手掛けて以来、快適な社会の創造に貢献し続ける面ファスナーのリーディングカンパニーです。
今回はご導入いただいた生産スケジューラ『Seiryu』と実績収集システム『Ez-Collect』についてご担当者様にお話を伺いました。
- 【今回お話を伺った方】
- 生産管理部 課長 山田 充 様 生産管理部 高本 千春 様
| 商 号 | クラレファスニング株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 福井県坂井市 |
| 設 立 | 2004年10月1日 |
| 従業員数 | 120名 |
| 事業内容 | 織製面ファスナー『マジックテープ®』、成形ファスナー『マジロック®』、その他面ファスナー関連商品の製造・開発・販売 |
| ホームページ | https://magictape.kuraray.com/ja/ |
導入のきっかけ
社内の誰でも納期や進捗状況を答えられるようにしたい
『マジックテープ®』には大きく定長品と加工品の2種類があります。定長品は工程が少なく、計画・進捗が把握しやすいことに対し、加工品は5~9工程あり、複数の設備を使用します。そのため、加工品は高本様が独自のExcel表を使い、現場の進捗や負荷を確認しながら生産計画を立案、お客様への納期回答をしていました。また、Excel表は高本様が一人で管理していたため、不在時は納期回答ができないという状況でした。社内の誰でも納期や進捗状況を答えられるよう「計画を見える化したい」という目的のもと、本プロジェクトがスタートしました。
改善に向けた取り組み
『Seiryu』導入時のつまづき
設備の正確な加工能力の把握が困難
生産計画の立案には、設備の加工能力の把握が必要です。クラレファスニング様では紙媒体で管理されていた加工実績をもとに、3か月かけて『Seiryu』に設備の加工能力を登録しました。しかし、日々追加される実績を、紙媒体から正確に集計することは難しく、立案した生産計画と実際の納期に大きな乖離が生じていました。「『Seiryu』を運用するためには、加工能力の把握が不可欠。しかし、一からの確認は数年単位の時間がかかってしまう。」と山田様と高本様は大変悩みました。
『Seiryu』のオプション
実績収集システム『Ez-Collect』の導入
紙媒体で実績を収集することは困難であることから、現場に設置した端末から実績収集ができるオプション『Ez-Collect』を導入しシステム化を進めました。当初は戸惑いもありましたが、現場の方の協力もあり実績を収集できるようになりました。収集した実績データの平均値を加工能力とすることで、導入時に課題になっていた「正確な加工能力の把握ができない」という問題が解決し、『Seiryu』が活用できるようになりました。「『Ez-Collect』がなかったら『Seiryu』の運用は軌道に乗らなかっただろう。」と山田様は当時を振り返りました。
システム導入時に気をつけたこと
システムの導入は現場の方の協力が不可欠であるため、現場の方にもメリットを感じてもらえるものでなければいけません。一方的な要求を押し付けるのではなく、かねてから強い要望のあった「事前に作業の順番を確認したい」「前工程の情報を自分で確認できるようにしたい」を実現できることを丁寧に説明し、活用されるようになりました。また、問い合わせをしなくても、誰でも自分で閲覧できるという認識を現場の方にも持っていただくことで現場へ早く浸透していきました。
導入後の変化
作業者は作業内容と前工程の状況が事前に確認できるように
以前は、現場の方に情報を伝えるため「工程作業カード」と呼ばれる前工程や仕掛品情報などを記載した紙を高本様が作成し何枚もコピー、配布していました。しかし、前工程の進捗状況や翌日以降の作業までは確認できなかったため、現場では目の前にある仕掛品や納期の早いものから現場判断で対応していました。
稼働後は、画面上で全体のスケジュール確認も行うことができるようになり、「明日以降はどのような作業があるのか」「前工程の状況はどうか」などの知りたい情報を誰でも確認できるようになったため「工程作業カード」の紙配布は廃止になりました。「情報共有の際も言葉だけでなく、画面を見ながら確認をすることで、情報伝達もスムーズに行われるようになりました。」と高本様は話しました。
納期回答の属人化の解消
1番の目的であった「計画の見える化」を行えるようになったことで、高本様以外の方でもお客様からの納期回答に対応できるようになりました。「正直、今はまだシステムの問い合わせやフォロー等で私たちの業務時間は変わっていませんが、会社全体としてはスケジュールが共有され、納期回答できるようになっていますので満足しています。」と山田様は話してくださいました。
よくある質問
FAQ- Q. 生産スケジューラSeiryuを導入するために事前に準備することはありますか?
- A. 各工程の標準作業時間(設備能力)の整備が重要です。クラレファスニング様では実績収集システムEz-Collectで収集した実績データの平均値を設備能力として登録することで精度を高めました。
- Q. 生産計画の属人化を解消するにはどうすればよいですか?
- A. Seiryuで計画をシステム上に可視化することで、特定担当者の頭の中にあったノウハウを誰でも参照できる状態にできます。クラレファスニング様では10ヶ月で業務移管に成功しました。
- Q. SeiryuはTECHS-BKと連携できますか?
- A. はい、TECHS-BKのデータを取り込んでSeiryuで生産計画を立案する連携が可能です。受注情報・工程情報・部品手配状況などを一元的に活用した計画立案ができます。


