受注増の中、業務の効率化で月143時間の工数を削減
日本サカス株式会社 様「仕事も人生も、もっとおもしろく」人に喜んでいただける仕事に使命感を
昭和54年に広島市で、水槽設備の会社として設立された日本サカス株式会社様。
プラテック事業部では、アクリル水槽の製造で培った技術を活かし、液晶・半導体部品など、各種プラスチック素材の加工をされています。
アクリルの厚もの加工や3D加工、機械加工後の組立、溶接、接着、さらに、素材の特徴を熟知した「素材ソムリエ」による、最適な素材選びを強みとされています。
また、5軸マシニング設備や、熟練技術者による手加工で、ワンストップでの対応も可能です。
仕事に対して、「明るく楽しく笑顔で」をモットーに掲げられ、元気な挨拶にも力を入れられています。社員の強い結束力を活かした対応力の高さは、多くの人に喜ばれる仕事につながっています。
【今回お話を伺った方】
専務取締役 蓼 成正様
プラテック事業部 河野 伊織様
商 号 | 日本サカス株式会社 |
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所在地 | 広島県広島市 |
設 立 | 1979年2月 |
資本金 | 1,000万円 |
従業員数 | 23名 |
事業内容 | 水産海洋設備設計施工、プラスチック総合加工 |
ホームページ | https://sacas-p.jp/ |
受注と納期管理の強化を目指して生産管理システムを検討
蓼専務:「TECHS-BK(以下、TECHS)導入前は、全て手書き伝票で業務を行っていました。そのため、二重三重の転記作業があり、作業時間がかかっていました。何を調べるのにも長い時間が必要でしたし、製品の出荷日は、当日にならないとわからないような状況でした。
そんな中、製造業界で生産管理をシステム化する時流になり、当社もシステムの検討を開始しました。
まずは、受注と納期管理の強化が目的でした。それが実現できそうであることと、受注生産・多品種少量の当社の形態に合っていたことが、TECHSを選んだ理由です。加えて、導入実績の多さも信頼感につながり、強い後押しとなりました。」
今までの業務を見直して効率化月113時間の工数削減に成功
蓼専務:「TECHS導入を機に、業務を見直し、効率化を図りました。その結果、月113時間の工数削減に成功しました。
まず、作業指示書の作成工数を月40時間削減できました。TECHS導入前は、手書きの受注伝票から情報を転記し、工程を1から設定していました。作業指示書の作成や、紙の図面を探し出すのに、膨大な手間と時間がかかっていました。
今では、受注入力を行うと、自動で作業指示書が発行できます。同時に図面も発行できるようになり、図面を探す必要がなくなりました。
同様に、リピート品の場合、製品情報や工程をTECHSのマスタとして登録することで、その後は自動で工程展開までしてくれます。新規品の場合も、簡単に過去の情報を参照できるので、工程設定が楽になりました。
作業実績は、ハンディターミナルで収集しています。それにより、手書き日報の転記作業がなくなり、月15時間の工数削減と、実績データの活用できるようになりました。」
河野様:「図面管理も改善しました。紙でのファイリングから、スキャンした図面データを図番と紐づけて管理できるようになりました。その結果、図面の検索時間が短縮され、月10時間の工数削減になりました。
他にも、発注書の作成や過去の発注単価の参照、発注納期・発注残の確認など、月10時間の発注関連工数を削減できました。さらに、仕入先からの納品時にTECHSから出力した現品票をつけてもらうようにしたことで、月8時間の仕入確認工数が削減できています。」
蓼専務:「データの集計を行うには、EUC Toolを活用しています。売上や仕入の集計もワンクリックでできるようになったため、月30時間の工数削減が実現しました。」
TECHSで業務の効率化に成功
現場主体の出荷管理が実現し、納期遵守率100%を達成
蓼専務:「TECHS導入後、納期遵守率100%を達成し、お客様満足度も向上しました。
1週間分の出荷予定表を作成し、現場で見える化したことで、現場主体の製作・出荷管理が実現しました。そこから、優先順位を考えたり、社内の目標納期で製作する組織風土になりました。
おかげさまで、受注はかなり増えていますが、一度も納期遅れを出すことなく出荷できています。」
河野様:「事務所にいながら進捗が見えるので、得意先からの納期回答がスムーズにできるようになりました。
現場では大型モニタで進捗を見える化しており、とても好評です。」
大型モニタで進捗を見える化
原価集計工数月30時間削減さらに社員の原価低減意識に変化
河野様:「原価は、手書きの日報を手計算で集計していました。そのため、結果が出るまでに、大きなタイムラグがありました。
今は、リアルタイムの実績データを、EUC Toolで簡単に集計し、合わせて粗利も計算できます。これにより、月30時間の原価集計工数の削減と、赤字案件の分析ができるようになりました。」
蓼専務:「原価が見える化され、社員の原価低減に対する意識が強くなりました。工数を減らす工夫を考えたり、低粗利率の案件について、今後の対策を考えたりするようになりました。
加えて、類似品の見積では、過去の原価を参考にすることで、見積精度の向上につながっています。今では、案件ごとに収益の確保ができるようになりました。」
サポートセンターとユーザー専用ページを積極的に活用
河野様:「TECHSで困ったときは、サポートセンターに連絡します。やりたいと思っていることを必ず実現してくれる頼もしい存在です。最初はただTECHSに入力するだけだった私も、質問を通して少しずつ理解が深まり、できることが増えてきました。
ユーザー専用ホームページの動画やQ&Aも活用しています。また、息抜きに、ブログやコラムを楽しんだりしています。」
今後の目標
河野様:「今後は、進捗管理の強化と不良管理・分析を行いたいです。
同様に、Excelで行っている在庫管理を、TECHSで一元管理したいと思っています。」
蓼専務:「類似図面検索など、AIを取り入れた業務改善に興味があります。
今後は、TECHSでの業務効率化によってできた時間を、技術向上や製品開発に充てたり、蓄積データをさらに分析・活用できるようにしたいです。
そして、プラテック事業部をさらに盛り上げていきたいです。 」