機械稼働率の「見える化」で社員の意識が変化 生産性向上を実現!

枚岡合金工具株式会社 様

金型・IT・教育事業を展開する見学者の絶えない注目企業

枚岡合金工具様は、冷間鍛造部品などの金型製作企業として1949年に創業。
設計から金型製作まで一貫して行える強みを生かした工程設計や、自社に蓄積された金型データや経験に基づいた、最良の金型形状の提案は、取引先から高い評価を得られています。
1999年より開始した「3S活動(整理・整頓・清掃)」を通じ、生産性、業績が向上。枚岡合金工具様で行われた「3S活動」のノウハウを勉強できる工場見学会は、累計863回(2021年4月現在)実施されており、大手電機メーカーなどからも見学希望が絶えません。
その他にも、企業の「3S活動」を支援する事業を広く展開されています。
2004年には、情報の「3S活動」ツールとして文書管理・図面管理システム「デジタルドルフィンズ」を開発。現在では、製造業を中心に全国200社以上で導入されています。金型・教育・ITと、幅広い事業を
展開する枚岡合金工具様で、『A-Eyeカメラ』導入に関するお話を伺いました。

【今回お話を伺った方】
代表取締役社長 古芝 義福 様
金型事業部 地頭所 明 様
IT事業部 鈴木 友哉 様


           
枚岡合金工具株式会社
CLIENT PROFILE
商 号枚岡合金工具株式会社
所在地大阪府
資本金1,000万円
事業内容フォーマー金型・超硬部品の設計・製作・鍛造解析、金型の修理専 門サイト冷間鍛造金型修理.COMの運営、文書管理・図面管理シス テム「デジタルドルフィンズ」の開発・販売・運用サポート、シス テム開発とIT活用トータルサポート、3S活動と経営革新に関する講 演・コンサルティング、工場見学会等セミナー
ホームページhttp://www.sg-loy.co.jp/

機械稼働状況の「曖昧さ」をなくし工場を「見える化」したい

古芝様:きっかけは、全社員で行う会社の経営計画作成研修です。その中で、機械稼働状況の「見える化」で稼働率を把握し、生産性を向上しようと提案した社員がいました。”機械の停止時間を把握し、その時間に機械を動かせば、より多くの製品を生産でき、生産性が向上する”という提案です。会社としても機械稼働率が見えない状況は、好ましくありませんでした。そこで、情報の3S活動として、工場の「見える化」に取り組むことにしました。
センサに詳しい社員に依頼し、まずは電子パーツをマシニングセンタに接続して機械稼働率を取得する仕組みを作りました。しかし、センサによる検出だけでは満足できるデータが取得できませんでした。
その時に、テクノアの『A-Eyeカメラ』を知りました。製造業のIoTソリューション導入ノウハウを持つテクノアなら、安心して任せられると思い、導入を決断しました。社員が稼働状況を把握し、稼働率改善を意識する仕組み作りに、『A-Eyeカメラ』が役立っています。

あんどん機能でいつでも稼働状況を共有

地頭所様:製造現場では、カメラで機械の稼働率を取得しようという考えがなく、『A-Eyeカメラ』の運用は難しいのではないかと思っていました。しかし、導入したところ、あんどん機能で状況が分かるようになり、現場の社員から、稼働率改善に関する意見や提案が上がりました。社員が、それぞれの立場から機械の稼働率について考える、いいきっかけになりました。

『A-Eyeカメラ』で機械に合わせた稼働監視

機械の稼働状況を監視・データ化するIoTシステムでは、枚岡合金工具様も取り組まれたセンサによる稼働監視や、回路を流れる電流を検出する仕組みが主流です。
しかし、枚岡合金工具様では、ネットワークカメラで撮影した画像をAIが認識して状況を判断する『A-Eyeカメラ』の特性を活用し、対象の機械によって異なる方法で稼働状況を監視しています。古芝様は『A-Eyeカメラ』設置に関して次のように語っています。

古芝様:A-Eyeカメラ』の設置は思った以上に簡単でした。ネットワークカメラ4台の設置と、ノートPCの設定は、1時間ほどで完了しました。
『A-Eyeカメラ』ではネットワークカメラを使用するため、離れた場所から無線LANを介して設定できることも簡単さの理由ではないかと思います。また、専門の作業者でなくても設置できるところもいいですね。

導入事例_枚岡合金工具様_旋盤工程

旋盤工程:旋盤前に作業者がいるかどうかを検知。作業者がいる時は稼働(作業中)と判定している。

導入事例_枚岡合金工具様_放電加工機

放電加工機:放電加工機では液面の高さを検知。液面が基準の高さより高い時は稼働と判定している。

導入事例_枚岡合金工具様_ワイヤーカット

ワイヤーカット:ワイヤーカットではワイヤーリールの回転を検知。ワイヤーリールが動いているときは稼働と判定している。

 

機械稼働率が改善し内製化率が向上生産高は 1.7 倍に

古芝様:内製化率が上がった理由としては、稼働率の「見える化」による全社員の意識の変化が挙げられます。今まで協力会社へ依頼していた加工を社内で行うために、機械稼働率を上げていこうという意識が全員に芽生えたからこそ、内製化率、利益率が向上しました。

鈴木様: 機械稼働率の目標を立て、達成するための計画を立案、結果を分析し、改善に繋げる。このようなPDCAサイクルを回すために『A-Eyeカメラ』で取得したデータが役立っています。機械の稼働率を意識したのは、製造現場で機械を直接操作する社員のみではありません。機械を操作することがない、営業部門の社員も「機械稼働率が上がる受注」を意識した営業活動を行うようになりました。

地頭所様:全社員が機械稼働率を意識した行動をとることで、内製化率の向上、機械稼働率の向上を実現しました。その結果、生産高が 1.7 倍に伸びました。

稼働データ分析でボトルネック工程を特定

地頭所様:テクノアは、普段の問合せでも要望や不明点を伝えたら電話やリモート接続等ですぐに対応してくれるので、安心してお任せできます。

古芝様:テクノアの支援を受けて、『A-Eyeカメラ』の稼働データと、生産管理システム内の仕掛データをもとに、ボトルネック工程を分析しました。そのデータを参考にし、購入する設備を決めました。リードタイムが短縮できると期待しています。

導入事例_枚岡合金工具様_分析画面

ボトルネック分析資料

工場を増強 さらに内製化率を高める

古芝様:『A-Eyeカメラ』の導入で、稼働状況の「見える化」を推進すれば稼働率が上がり、生産性を高められると確信しました。先日購入した機械にも、『A-Eyeカメラ』を設置しました。2021年7月には、型彫放電加工機を2台購入し、工場を増強する予定です。もちろん、この機械も『A-Eyeカメラ』を設置して、機械稼働率を測定する予定です。設備導入による、さらなる内製化と増収増益を目指し、継続して「見える化」とデータの分析を行っていきます。

導入製品・サービス