【伝票設計OP事例】オリジナル帳票をフル活用して業務改善に成功

株式会社三洋製作所 様

「回転センター」で培った精密工具製造技術

1952年に、東京都三鷹市にて創業された三洋製作所様。富士精密工業(現:日産自動車)を主な得意先として、自動車部品の製造からはじまり、エンジンキー及びスペーサー等の専門工場として成長されました。
1958年には優れた防水性と耐久性を兼ね備えた精密工作物保持ツール「NAKANE回転センター」の製造販売を開始し、特許を取得されています。
現在は、東京都青梅市に拠点を置き、回転センター、スレンダーチャック、キー製造をメインに、それらで培われた精密工具の製造技術を生かし、各種特注品から受託加工品まで、様々なお客様のご要望に応えられています。
今回、代表取締役中根徹様、取締役営業部長古谷洋一様、営業部石原まり様に、TECHS-BK』伝票設計オプションの活用による業務改善効果について、お話を伺いました。


           
株式会社三洋製作所
CLIENT PROFILE
商 号株式会社三洋製作所
所在地東京都
設 立1952年9月
資本金1,500万円
事業内容精密機械保持工具の製造および販売、精密旧キー製造精密、少量から多量迄の部品加工、専用機製作、パソコン・インターネット導入やアドバイス
ホームページhttps://www.nakane34.co.jp/index.htm

作業指示書の見直しで、製品の取り違えをなくし出荷日の前倒しを実現

初めに古谷様に、作業指示書について伺いました。
「単純な形状の製品の場合、ラミネート加工した簡略図面に寸法を記載し、指示書に添付していましたが、同じ形状の製品が多く、取り違えや記載ミスなどがありました。
今は、伝票設計オプションで、図面や使用治具が作業指示書に印刷されるようになったため、製品の取り違えがなくなり、作業の段取りも早くなりました。
また、当社では修理の指示書に『修理梱包依頼票』を使用しています。従来は、作業指示書とは別に『修理梱包依頼票』のデータをExcelで管理していましたが、『TECHS-BK』で一元管理ができるようになり、管理や転記の工数を削減することができました。
同時に、依頼票の運用ルールを見直しした結果、以前より出荷を1日前倒しすることが出来ました。
更に、工程数の多い特注品の指示書を、1枚に収まるレイアウトにしたことで、紙の使用枚数も格段に削減できました。」

注意事項や問題点の共有で不良を半減

また中根様は、「不良に対する社員の意識改革も、大きな副次効果の1つです。
『TECHS-BK』導入を機に、不良理由や作業の注意事項を標準工程マスタなどに履歴として残し、リピート時に作業指示書に印字するようにしました。
加えて、毎月の品質会議で、不良の発生部署や件数、納品前後のどのタイミングで発見されたかなどを集計・分析しています。
このように、不良情報を収集し、データベース化することで、『せっかく不良を作ったのだから、それを次に生かそう。次回不良を出さないためには何を注意すべきか、利益につなげるためにはどう動くべきか』という意識を、皆で共有できるようになりました。その結果、不良を半分近く減らすことができました。
また、お客様から作業指示書の提出を求められる場合もありますが、細かな注意事項まで盛り込まれた作業指示書を見ていただくことで、お客様の信頼と評価も上がりました。」とお話しくださいました。

注文書の工夫で、入荷時の工数を3分の1に削減

部材入荷時の効率化のため、注文書にも工夫をされています。
石原様は、「一度に多数の部材をまとめて発注するのですが、納品書に記載された注文No.だけではどの製番のものか特定できず、仕分けの作業や受入に時間がかかっていました。
そこで、注文書の『注番』として、注文No.と製番を印字するようにしました。その結果、納品書に記載された注番を見て、すぐに部材の仕分けや仕入入力ができるようになり、現場から事務所への問合せが減ったことで、以前と比較し、3分の1の時間で処理できるようになりました。」とお話しくださいました。

システム全体に関する今後の展望

最後に中根様に、TECHSのシステム全体に関する今後の展望について伺いました。
「現在、IoTシステムの構築に取り組んでいます。これで、これまで現場に出向かなければ分からなかった機械の稼働状況が、『TECHS-BK』ですぐに分かるようになります。加えて、機械の稼動実績が自動で収集できるようになることで、より正確な進捗と原価のデータが取れるようになります。今後も、機械の稼働状況を的確に管理し、稼働率の向上に向けて取り組んでいきたいと思います。」

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